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アクリルたわし編み1000枚目標に 本別の89歳荒さん

1000枚を目標にたわしを編み続ける荒さん

 【本別】西美里別の荒ヨシ子さん(89)が昨年11月からアクリル製のたわしを編み続け、その数が1000枚に迫っている。「編み物が大好き」という荒さんは13日が90歳の誕生日。節目の日までに大台に乗せようと張り切っている。

 荒さんは1925(大正14)年4月13日、町西美里別生まれ。若い頃から編み物に親しみ、自宅で飼育していた羊の毛を紡ぎ、手袋や靴下を編んでいたという。婦人雑誌「婦人の友」に掲載されていたたわしを見て作るようになった。現在も「婦人の友池田友の会」の最古参会員として元気に活動している。

 作ったたわしは出来上がり次第、稚内市や後志管内余市町など道内の旅行先で知り合いに配ったり、親せきに渡したりしており、「少ない洗剤で汚れがよく落ちる」と好評。近くに住む妹の林敏子さん(83)=本別生活学校主宰=が「せっかくだから一度、作りだめしては」と声掛けしたのをきっかけに、こつこつと作るようになった。

 たわしは手のひらサイズの直径12センチほど。洗面台に掛けるための小さな輪が取り付けられている。1枚作るのに要する時間は約30分。1日平均5枚程度、多い日は10枚つくる。材料は足寄の毛糸店で調達している。発熱で寝込んだとき以外は毎日欠かさず作り続け、既に約980枚が出来上がった。

 視力に問題はなく、テレビを見たり敏子さんとおしゃべりを楽しみながらの作業。手先を見なくても器用に棒針を操り、色とりどりのたわしを作り上げる。「喜んで使ってもらっている声を聞くとうれしくて、頑張ろうという気持ちになります。編み物は生きがいです」と話す。

 敏子さんは「毎日生活の張り合いになっているようです」と姉の姿に目を細める。1000枚になったら展覧会を開き、福祉施設や学校などへの寄付も検討しているという。(鈴木裕之)

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