オカリナガールズ結成 デイサービスさくらの利用者
社会参加型デイサービスさくら(帯広、清野真知施設長)の女性利用者らがオカリナグループ「オカリナガールズ」を結成し、24日に音更町内の「グループホームひびき野」(小川美和統括管理者)で初舞台を踏んだ。リーダーの江島幾代さん(96)をはじめ、平均年齢77歳のメンバーの生き生きとした姿は同世代のグループホームの利用者にとって刺激になったようで、演奏を終えたメンバーも達成感あふれる笑顔を見せた。
メンバーはさくらのカルチャー教室でオカリナを習っていた江島さん、戸井田キヨ子さん(78)、熊谷智恵子さん(75)、林玉恵さん(68)とさくらスタッフの伊藤美千子さん(69)の5人。教室は1月で終了したが、その後も自主的に月2回、練習を続けている。レパートリーは童謡や懐メロを中心に20曲ほど。
けがやけんしょう炎のリハビリを兼ねてオカリナに取り組む戸井田さんは「練習しているときは病院の検査など嫌なことも忘れられ、助けられている」と充実した表情を浮かべる。
ハーモニカ歴が長い江島さんは2年前にも1人で同施設を訪れ、ハーモニカとオカリナを披露している。1月、小川統括管理者が研修先でさくらのスタッフと会った際に「ぜひまた来てください」と声を掛け、オカリナガールズの初舞台が用意された。
メンバーはこの日、背中に「生涯現役」の文字が入った色違いのポロシャツで登場。18人の利用者の前で「春の小川」「夕焼け小焼け」など5曲を披露し、演奏に合わせて利用者も口ずさんだ。江島さんはハーモニカで「憧れのハワイ航路」「ラバウル小唄」、アンコールでは堂々と詩吟も披露した。
江島さんが4月で97歳になることが紹介されると、利用者からは「すごいね~」と感嘆の声が。江島さんと同年齢の利用者が握手を交わす場面もあり、江島さんは「歌うのが一番健康にいいの」とアドバイスした。
オカリナガールズとしての初舞台を終え、江島さんは「せっかくお勉強しているのだから、誰かに聴いてもらわないと。挑戦することが大事」と今後の演奏活動にも意欲満々。林さんも「もう少し練習してからまた(披露したい)ね」と次のステージを見据える。
小川統括管理者は「若々しくはつらつとしている姿を見て、『負けられないぞ』と(利用者にも)刺激になったよう」と話していた。(澤村真理子)