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十勝勢上位独占の活躍、初の全日本ノービススケート

【小学5年女子1000メートル・決勝】2位を4秒以上引き離し、1分37秒17で優勝した堀川桃香

 【札幌】スピードスケートの第1回全日本ノービス競技会(日本スケート連盟主催)第1日は14日、真駒内セキスイハイムスタジアムで行われ、中学男子3000メートルで堀川大地(大樹中3年)が4分29秒11で優勝、弟の翼(同2年)も同2位、妹の桃香(KSC・大樹小)は小学5年女子1000メートルで優勝ときょうだいで活躍した。1000メートルの中学男子は山口遼(札内中3年)が1分20秒32で快勝、同女子は全国中学覇者の長崎叶和子(緑南中2年)、藤井咲名(札内中2年)の十勝勢ワンツーとなった。女子3000メートルは古川智洋(新得中3年)が十勝勢最高の2位となった。今大会はスピード競技の底辺拡大などを目的に新設され、全国の小学4年から中学生まで127人がエントリーした。

 小学生は1000メートルを行い、全種目で十勝勢が優勝した。4年は男子の武田京乃(KSC・高島小)、正保元(瓜幕小)、加藤晏士(KSC・芽室小)、女子の竹林怜茄(コニファー・芽室小)、荒木美優(同・同)、内海花梨(KSC・上更別小)の十勝勢で表彰台を独占。女子6年も古川幸希(KSC・新得小)、永井舞(コニファー・高島小)、星ひかり(KSC・新得小)で1~3位を占めた。男子の5年は笠原光太朗(フレンズ・札内南小)が1分35秒74で菅原広希(風の子・上幌内小)に競り勝ったほか、同6年は福田響(フレンズ・芽室小)が1分32秒21で制した。(岡部彰広、金野和彦)

◆堀川きょうだい4人、互いに発奮して躍動
 全国中学大会1500メートル覇者の堀川大地が、もう一つの得意種目3000メートルで優勝。弟の翼も4秒70差で2位に入った。大地は「自分のタイムは物足りなかったが、翼が2位に来てびっくり。そろっての表彰台は初めて」と笑顔を見せた。

 大地は全中5000メートルで翼が6位入賞したのを励みに、1500メートルで快走。今回は逆に、大地の全国一を発奮材料にした翼が奮闘した。翼は「タイムは屋外ベスト。(兄から)いい刺激を受けた」とうなずいた。

 中学女子3000メートルで妹(長女)さくら(1年)は4位と表彰台を逃したが、妹(次女)桃香が管内の同世代第一人者らしく小学5年1000メートルで優勝。桃香は「特に(兄)2人のことは何も思わなかった」とマイペース。「第1回大会で優勝タイムが大会記録になるので、遅かったらみっともないと思いながら滑った」とほっとしていた。

 3000メートルは「向かい風で気持ちが折れた」と反省する大地は、最終日の1500メートルでライバル山口遼と対決、きょうだいの前で全国レベルの滑りを再び披露する。

◆竹林怜茄「2人で頑張ろうね」
 小学女子4年1000メートルは、竹林怜茄が幼稚園から一緒の荒木美優と最終組で滑走、競り合いながら1位と2位に。竹林は「(荒木とは)幼稚園から一緒。2人で頑張ろうねと話していた」とにっこり。

 「ラップタイムが良かった」と2人が所属するコニファーの橋本智子代表が言うように、200~600メートルは竹林は38秒80、荒木が38秒75とほぼ同じ。最後に落ち幅が少なかった竹林が優勝した。竹林は「初めてのダブルトラックは、外側(のレーン)のカーブがつらかった。疲れたけど一生懸命滑ることができた」と満足げだった。

◆長崎叶和子「今持っているものは出せた」
 全国中学で女子短距離2冠の長崎叶和子が、1月の道大会より約1秒遅れたが、唯一1分30秒を切り貫禄勝ちした。

 全中から追い込んだトレーニングはしておらず、気持ちも張り詰めてはいなかったと。しかし「(全中優勝で)期待に応えたいと思っていたし、来年のことを考えればしっかりした滑りをしなくては」と臨んだ。

 全道の決勝同様、滑走前に雪が激しくなった。フライング直後の再スタートは強い風が吹いたが、最後は左足を手で押しながらゴールール、「今持っているものは出せた」と笑顔を見せた。

◆古川智洋・幸希姉妹、ともに表彰台
 古川智洋が中学女子3000メートルで2位と健闘。後に滑った妹の幸希も小学6年1000メートルで優勝と、姉妹で表彰台に立った。

 智洋は道中学の同種目覇者の吉村優那(千歳青葉3年)に大差をつけられたものの、中学最後のビッグタイトルでの銀メダルに「全力を出し切れた」と満足げ。高校に向け「足だけを使って滑ったのが課題。楽に滑られるように」と気持ちを引き締める。

 幸希は初のダブルトラックに「ラストが落ちなかったし楽しかった。めっちゃうれしい」と、こちらも中学に進む来シーズンへ向けて意欲を高めていた。

中学男子1000メートル優勝・山口遼の話
 ぜんそく発作の影響で体調が悪かったが、道大会(1分19秒57)よりいいタイムを出したかった。勝って当たり前だと思っていたが悔しい。ヤマ場の全中を終えての大会だが、1500メートルも頑張りたい。

4年男子1000メートル優勝・武田京乃の話
 初のダブルトラックだったので良いタイムなのか分からないが、優勝はうれしい。笹渕君がいたらもっと面白かったと思う。

5年男子1000メートル優勝・笠原光太朗の話
 ダブルはシングルと違って自分の実力が試されるが、楽しかった。シングルトラックの屋外ベストは1分37秒。今回の1分35秒は満足している。

6年男子1000メートル優勝・福田響の話
 うれしいけど、1分30秒を切りたかった。速いと聞いていた長野の三井君に勝ててよかった。

(決勝のみ、4位以下関係分、ダブルトラック)
<中学>
【男子】
◇1000メートル
(1)山口  遼(札内中)1分20秒32
(2)米田 恵隆(札幌・Vortex)1・22・25
(3)渡邉  拓(栃木・日光落合中)1・22・50
(8)神谷憧磨(池田中)1・27・55
(11)二階堂陽輝(清水中)1・28・57
(14)山田和哉(帯緑園中)1・30・51
(16)泉田恭汰(上士幌中)1・36・77
◇3000メートル(カルテット)
(1)堀川 大地(大樹中)4分29秒11
(2)堀川  翼(大樹中)4・33・81
(3)伊藤 央訓(苫小牧明倫中)4・45・38

【女子】
◇1000メートル
(1)長崎叶和子(緑南中)1分28秒89
(2)藤井 咲名(札内中)1・30・45
(3)清水 悠希(鵡川中)1・31・56
(5)田中菜々子(池田中)1・32・37
(8)坂下唯(同)1・35・41
◇3000メートル(カルテット)
(1)吉村 優那(千歳青葉中)4分48秒25
(2)古川 智洋(新得中)5・0・65
(3)田畑 一紗(鵡川中)5・9・07
(4)堀川さくら(大樹中)5・14・66

<小学>
【男子】
◇1000メートル
▽4年

(1)武田 京乃(KSC)1分45秒90
(2)正保  元(瓜幕)1・49・61
(3)加藤 晏士(KSC)1・50・35
(6)中島涼太(OSSC)1・53・95
(7)齊下功聖(コニファー)1・53・99
▽5年
(1)笠原光太朗(フレンズ)1分35秒74
(2)菅原 広希(風の子)1・35・87
(3)安井 瀬七(美幌協会)1・36・74
(5)中捨朝陽(KSC)1・44・97
(6)清水康希(更別少)1・46・09
(8)得地佳来(OSSC)1・46・71
▽6年
(1)福田  響(KSC)1分32秒21
(2)三井 晃太(長野・諏訪城北小)1・32・83
(3)山本 悠乃(札幌・Vortex)1・33・72
(8)駒野智哉(コニファー)1・39・33

【女子】
◇1000メートル
▽4年

(1)竹林 伶茄(コニファー)1分42秒27
(2)荒木 美優(コニファー)1・42・63
(3)内海 花梨(KSC)1・49・86
(4)宮下愛菜(風の子)1・52・21
(6)浅川琥珀(KSC)1・55・26
▽5年
(1)堀川 桃香(KSC)1分37秒17
(2)吉田 菜緒(浦河野深少)1・41・79
(3)赤間 朱樹(厚真少)1・50・01
(4)本間悠愛(コニファー)1・50・69
(5)二階堂くるみ(同)1・51・09
(6)戸草心里(風の子)1・52・55
▽6年
(1)古川 幸希(KSC)1分33秒98
(2)永井  舞(コニファー)1・39・56
(3)星 ひかり(KSC)1・40・06
(4)青木香恋(風の子)1・41・06
(5)廣川七彩(浦幌少)1・41・33


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