地場産干しいも全戸配布へ 鹿追
【鹿追】町は、新たな農産加工品として開発した町内産サツマイモを使った「干しいも」を町民に味わってもらおうと2月に全戸配布する。1日から、農家地区での先行配布を行い、同下旬には市街地地区の家庭に届ける。
サツマイモは、2009年から町が栽培試験を開始。10年からは中鹿追の町環境保全センターバイオガスプラントの余剰熱でビニールハウスを暖め、自家育苗している。収穫したサツマイモはこれまで学校給食に使い、道の駅でも販売しているが、さらに収益性の高い加工品としてワーキングセンターに専用の低温乾燥機を導入して干しいもの商品化に取り組んできた。
品質面や味などでようやく商品化のめどが立ち、商品名「甘姫」、パッケージも決まって、今春から道の駅などでの販売を予定している。販売開始を前に、町民への還元も兼ねて試食してもらう。
町内の全2456世帯に120グラム入り1パックを配布する。農家地区の各行政区の班が集まる2月1日の例会に干しいもを届け、各班を通じて計639戸に先行配布する。残る市街地地区については商品製造を進めて同下旬に町の広報紙と一緒に届けることにしている。
28日にはワーキングセンターで町の農業振興課と商工観光課の職員が農家に配布する干しいもの計量や袋詰めなどの作業を行った。1パックずつ「いち早く町民の皆さまにご賞味いただきたい」との吉田弘志町長のメッセージと、パッケージデザインや分量、値段についてのアンケートも添えられている。
同センターの長谷川直係長は「程よい甘さで軟らかく仕上がっている。スイーツ感覚でそのまま食べてもらえれば」と話している。(大野篤志)