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岩間・大友組初V全国へ、全国高校羽球北北海道予選

【女子個人戦ダブルス・決勝】ネット際のシャトルに鋭く反応する帯大谷の岩間梨子(右)。ペアの大友千種も力強いスマッシュを何本も決めた

 【釧路】バドミントンの第47回道高校新人大会兼第43回全国高校選抜大会北北海道予選会(道バドミントン協会、道高体連主催)第2日は17日、釧路市の湿原の風アリーナ釧路で個人戦ダブルスを行い、女子決勝は岩間梨子・大友千種組(帯大谷2年・1年)が、第1シードの佐藤未唯・藤井春那組(旭川実2年・1年)を2-0のストレートで破り、初優勝を果たした。十勝勢のダブルス優勝は2年ぶり8回目。岩間・大友組は全国大会(3月25~28日、札幌市)に出場する。男子決勝は潟端雅史・齋藤孝成組(帯大谷2年)が1-2と逆転負けした。小林謙一・白川友基組(同2年・1年)は3位入賞。女子30組、男子29組が出場した。同日午前の男子学校対抗決勝で準優勝を飾った江陵は、夏の高体連大会での雪辱を誓った。(北雅貴)

◆岩間梨子・大友千種組「すごく楽しかった」
 優勝を決めた瞬間、岩間梨子と大友千種は大きくガッツポーズし、抱き合って喜んだ。岩間は「頭の中が真っ白になった。うれしいと言う気持ちしかない」と笑顔を見せた。

 決勝の佐藤未唯・藤井春那組には、前日の団体戦準決勝でファイナルゲームの末に競り負けた。リベンジを誓ったこの日は、第1ゲームで岩間がレシーブで相手を崩し、大友も前衛でシャトルに飛びつきポイントを稼いでものにした。

 ハイライトとなったのが第2ゲーム。9-14とリードを許し、嫌な流れになったが、相澤俊彰監督の「相手の弱いところを狙え」という指示で息を吹き返した。岩間のヘアピンやロングサーブが決まり、大友も後衛から力強いスマッシュを放ったほか、ドライブでネットに詰める積極性を見せた。怒涛(どとう)の12連続得点で、一気に勝負を決めた。日ごろはポーカーフェースの大友は「すごく楽しかった。ダブルスの面白さを感じた」と、試合中に笑顔を見せ、ハイタッチにも力がこもった。

 芽室町少年団から一緒の2人。芽室中時には岩間はダブルス、大友はシングルスで全国中体連に出場した。昨年4月からダブルスを組み、相澤監督の個別練習ではノックを受け続けレシーブだけの日もあった。着々と力を付けてきた。

 大友は右足アキレスけんの痛みで昨秋に3カ月間、本格的な練習から外れた。岩間は10日ほど前にインフルエンザにかかり、体力が回復しないまま大会に臨んだものの、全試合ストレート勝ちで不安を一蹴した。

 全国では表彰台を目標に掲げる。2年前に北北海道を制した上坂千菜未(現・立教大)・松本理沙(同・JR北海道)組のOGに比べ、相澤監督は「現時点での力は下。その分、2人にはすごく伸びしろがある」と、今後の精進に期待を寄せていた。

◆潟端雅史・齋藤孝成組「自分たちが甘かった」
 つかみかけた全国切符がするりと逃げた。男子の潟端雅史・齋藤孝成組は、決勝の第1ゲームを奪い、幸先良いスタート。2人ともレシーブが安定し、ネットに詰めて相手にプレッシャーを掛ける意識が高かった。

 第2ゲーム以降は旭川実ペアの前後に散らすシャトルにリズムを失った。潟端は「自分たちの速いタッチに慣れて、コースも読まれていた」と唇をかんだ。

 前日の団体戦準決勝でも敗れた相手。昨年8月の全日本ジュニア選手権北北海道大会ではストレート勝ちしているだけに、齋藤は「もう負けたくないと思って臨んだが…。相手の成長の方が上だったということ。自分たちが甘かった」と振り返った。全国に一歩届かなかった悔しさは、今夏の高体連で晴らす。潟端は「相手との距離を詰めた時の球の質を上げる。ミスしないようにしっかりと練習したい」と前を向いた。

◆男子学校対抗準Vの江陵「夏に勝ちたい」
 男子学校対抗で2位の江陵は、1試合ごとに成長して田代浩司監督を喜ばせた。昨年の優勝に貢献した井川零士や吉田悠輝ら3年生が引退して、チーム力が下がったことは否めず、十勝地区予選決勝では帯大谷に完敗。それでも選手たちは気落ちすることなく、練習に打ち込んできた。

 初戦の2回戦は旭川東と対戦。第2ダブルスの鈴木真人主将・三島海斗組(2年)がファイナルゲーム後半の勝負どころで、ひっくり返して逆転勝ちを収めた。3-0で快勝した準決勝の旭川工戦は、トップシングルスの冨岡昇太(同)が安定したラリーで主導権を握った。佐々木祐太・下田大輝組(1年)は第1ゲームを11-21で失ったが、尻上がりに調子を上げ2ゲームを連取。鈴木主将は「先輩の(昨年の)優勝には届かなかったが、好結果を出せて良かった」と、安堵(あんど)した。

 決勝の旭川実には自分たちのプレーをさせてもらえなかった。副主将の三島は悔しさを胸に「夏は帯大谷に勝ち、旭川実にぶつかりたい」と力を込めた。

(決勝と関係分)
【男子】
◇学校対抗
▽1回戦

滝川西 3-1 音更
帯三条 3-2 釧路高専
▽2回戦
帯大谷 3-0 旭川北
網走桂陽 3-2 帯三条
江陵 3-0 旭川東
▽準々決勝
帯大谷 3-0 深川西
江陵 3-1 利尻
▽準決勝
旭川実 3-2 帯大谷
江陵 3-0 旭川工
▽決勝
旭川実 3-0 江陵
○坂牧大地・片桐悠輔 2(21-11 21-14)0 佐々木祐太・下田大輝
○遠藤大輝・稲垣康太 2(21-15 21-17)0 鈴木真人・三島海斗
○遠藤真彦 2(21-14 21-8)0 冨岡昇太

◇個人戦ダブルス
▽1回戦

上福彪太・佐野稜斗(利尻) 2-1 佐々木祐太・下田大輝(江陵)
板垣雄大・篠永雄晟(深川西) 棄権 冨岡昇太・衣原優紀(江陵)
吉田雅弥・高谷真登(帯大谷) 2-0 遠藤慎吾・大野隼弥(網走南ヶ丘)
喜多悠人・下尾悠河(江陵) 2-0 鈴木巧・柴田大成(武修館)
▽2回戦
潟端雅史・齋藤孝成(帯大谷) 2-0 鎌田翔平・金丸大也(岩見沢西)
小林謙一・白川友基(帯大谷) 2-0 林玖憲・高見亮佑(旭川東)
吉田・高谷 2-0 岡田汰一・庄司悠真(深川西)
坂牧大地・片桐悠輔(旭川実) 2-0 喜多・下尾
▽準々決勝
潟端・齋藤 2-0 板垣・篠永
小林・白川 2-0 高田親・菊地佑太(旭川実)
坂牧・片桐 2-0 吉田・高谷
▽準決勝
潟端・齋藤 2(21-15 21-16)0 遠藤真彦・遠藤大輝(旭川実)
坂牧・片桐 2(21-18 21-18)0 小林・白川
▽決勝
坂牧・片桐 2(14-21 21-15 21-14)1 潟端・齋藤

【女子】
◇学校対抗
▽1回戦

江陵 3-0 名寄
帯柏葉 3-0 釧路北陽
▽2回戦
帯南商 3-2 釧路湖陵
北見柏陽 3-2 江陵
帯大谷 3-0 滝川
旭川実 3-0 帯柏葉
▽準々決勝
深川西 3-1 帯南商
帯大谷 3-0 旭川北
▽準決勝
旭川実 3-1 帯大谷
▽決勝
旭川実 3-2 深川西

◇個人戦ダブルス
▽1回戦

牧野碧衣・齋藤江里(帯柏葉) 2-0 村上和江・岡田真耶(名寄)
西尾真衣・渡紗耶加(帯南商) 2-0 佐藤亜美・山口明莉(北見柏陽)
田中万貴・中村華=芽室中出(深川西) 2-0 斎藤明子・松野沙亜耶(釧路高専)
関口いつき・六日市萌(帯大谷) 2-0 池田紀花・佐貫留菜(釧路江南)
岩間梨子・大友千種(帯大谷) 2-0 仲野有香・泉咲良(北見柏陽)
市橋実結・榎本凪歩(旭川実) 2-0 佐々木美緒・相川理咲(帯南商)
苅込理子・只野真理(帯大谷) 2-1 野村奈央・齋藤佑奈(旭川実)
▽2回戦
佐藤未唯・藤井春那(旭川実) 2-0 牧野・齋藤
田中・中村 2-0 西尾・渡
関口・六日市 2-0 水田未来・崎野亜美(旭川実)
岩間・大友 2-0 猪飼菜都美・清田実来(根室)
苅込・只野 2-0 高橋栞奈・千葉穂乃夏(釧路湖陵)
▽準々決勝
佐藤・藤井 2-0 田中・中村
稲垣千尋・佐々木萌実(旭川実) 2-0 関口・六日市
岩間・大友 2-0 市橋・榎本
佐々木百花・花田麻由(深川西) 2-1 苅込・只野
▽準決勝
岩間・大友 2(21-10 21-17)0 佐々木・花田
▽決勝
岩間・大友 2(21-15 21-14)0 佐藤・藤井

関連写真

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  • 男子団体準優勝の江陵

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