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チーズ作りは任せて、水牛からモッツァレラ製造の大樹農社 まちマイ大樹編

「水牛のチーズを通じて『湖水地方』の魅力を広めたい」と話す白井さん

 晩成地区の農業生産法人・大樹農社代表白井隆さん(59)は道内では飼養が珍しい水牛を育て、生乳からモッツァレラチーズを製造している。

 白井さんは1955年神奈川県鎌倉市生まれ、慶應大学経済学部卒。海外留学、映像の仕事を経て都市計画が本業だったが、2009年に53歳で大樹に移住。「海岸に沿って湖や沼が並ぶ湖沼群の美しい情景に魅せられた」といい、農業者として根を下ろした。

 湿原動物の水牛に着目し、12年末から水牛を飼い始めた。現在は子牛を含め水牛10頭、ブラウンスイス9頭を飼う。国内のモッツァレラはホルスタイン種の生乳を原料にしたものが大半だが、イタリアでは水牛が主流。

 ホルスタインに比べて乳量は半分以下だが、丸型の「モッツァレラ」と三つ編みの「トレッチャ」という2種類のフレッシュチーズを製造している。独特のジューシーなミルク感が特徴で、札幌のレストランでも提供している他、首都圏からの引き合いもあるという。

 将来的には50頭規模にし、通年でフレッシュチーズの安定供給を図りたい考え。また、湿原の保全と活用で経済の活性化も目指す。白井さんはこの地域一帯を英国にならい「北海道湖水地方」と呼び、「チーズでこの美しい湖水地方を知ってもらい、実際にここへ訪れてもらいたい」と語る。
(斉藤道子)


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