給食メニュー考案へ、市教委とタッグ 帯南商クッキング部
帯広南商業高校クッキング部(高橋菜奈部長、部員28人)が、市教委との協力で市学校給食のメニュー開発に向けて取り組んでいる。市の給食を生徒や児童が考案するのは初めて。早ければ今年度中に給食として提供される。
同部はさまざまなオリジナル料理を考案し、高校生を対象にした全国規模の料理コンテストに道代表として出場、2012年度には市学校文化活動奨励賞を受賞した。10年には満寿屋商店(帯広市、杉山雅則社長)とパンを共同開発したこともある。
こうした活躍を受け、市教委は今年度、同部にメニュー開発を提案した。管内町村では、既に小・中学生が考案した給食メニューを提供する例もあるが、市の給食は日1万4000食を提供する必要があり、実現していなかった。
3日の試作では、部員が6グループに分かれ、約1時間で十勝産食材をふんだんに使ったハンバーグやコロッケ、サケのチーズ焼きなどの主菜、ポトフやみそ汁などの汁物などを調理した。高橋部長(2年)は「小・中学生に『おいしい』『たくさん食べたい』と思ってもらえるような十勝らしい食材をふんだんに使い、見た目も良い給食を考えていきたい」と話した。
生徒が考案した料理の中には、給食調理場の施設や調理時間、人員、コスト面などで実現が難しいものもあり、今後改良が重ねられる。試作を見守った学校給食共同調理場の堀田眞樹子場長は「アイデアの詰まった料理を短時間で作れるのはすごい」と話し、和田亮一学校給食調理場建設担当企画監は「来年度から稼働する新調理場では対応できる料理などが増える。南商業高校をきっかけに短大や専門学校などとも連携していけたら」と期待していた。(大谷健人)