ふるさと納税、上士幌町が全道一 道が13年度実績まとめる
道は2013年度の「ふるさと納税」の寄付件数と寄付金額について、道内の市町村ごとの実績をまとめた。上士幌町が1万3278件・2億4350万円と前年度から爆発的な伸びを見せ、08年に制度が始まって以降、件数、金額ともに初めて全道一となった。十勝管内からは他に、件数で浦幌町が2位、金額では帯広市が4位、鹿追町が10位に入った。全道の合計は4万8124件・15億1183万円だった。
生まれ故郷や応援したい自治体に寄付するふるさと納税は、一部の自治体が一定金額以上の寄付に対し贈っている特産品なども後押しし、寄付する人が増えている。道によると、道内自治体で特産品を贈っているのは現在、45市町村あるという。
13年度の全道合計は前年度(1万3053件・約8億949万円)から大幅な伸びを見せた。上士幌町のほか、件数では4800件の浦幌町が前年度(1751件)を大幅に上回り、2位。金額では帯広市が前年度比約2100万円増の4745万円、鹿追町は同3500万円増の3535万円で10位以内にランクインした。金額の2位はオホーツク管内佐呂間町の1億138万円(9件)。
寄付の増加について、道総合政策部地域づくり支援局地域政策課は「マスコミなどでのPRを通じ、制度が知られるようになった。各自治体の特典も工夫されている」とする。
上士幌町はインターネットサイトへの広告掲載や、感謝特典制度として贈っている町の特産品(十勝ナイタイ和牛のロースステーキなど)がテレビの全国放送で紹介されたことなどを受け、前年度(969件・1595万円)から大きく実績を伸ばした。竹中貢町長は「魅力的な特産品や情報発信など、総合的に取り組んできたことが実を結んだ」と喜ぶ。
浦幌町は、5000円で特産品がもらえるという手頃感が好評で件数を伸ばした。帯広市は、ばんえい競馬への寄付がけん引しており、額では09年度以降、5年連続でトップ10入り。市企画課は「実際に来ていただくなど、帯広に興味を持ち、長く応援していただける取り組みをこれからも続けたい」としている。(津田恭平)
2008年に導入。都道府県や市区町村に対する寄付金のうち2000円を超える部分について、一定限度額まで所得税と個人住民税から全額控除される。