XP一部未対応10市町村 回線つながず対策
米マイクロソフトのパソコン用基本ソフト(OS)「ウィンドウズXP」のサポートが9日で終了したが、十勝管内の自治体では対応が間に合わない事例が相次いでいる。全く対応していない自治体はゼロだが、一部未対応となっているのは、10市町村に上る。多くがこの1、2カ月で「ウィンドウズ7」などに更新するなどの対応を取るものの、今秋や来年度になるという役場もあり、インターネット接続を制限するなどセキュリティー対応に追われている。
十勝毎日新聞社の調べによると、「セキュリティー上問題があるので回答できない」とする新得町以外の18市町村のうち、すでに全パソコンが「対応済み」「OSを更新済み」という自治体(ネット未接続は除く)は池田、本別、陸別、中札内、上士幌、士幌、大樹、鹿追。帯広も市役所業務システムに接続するパソコン全1312台は対応済みではあるが、「教育用は個人情報は入っていない。中学校14校の教育用パソコンは未対応で、10月中に変える予定」(市教委)とする。
広尾町では役場関連にあるパソコン170台のうち、2011年から順次更新してきたが、4割超の70台がまだXP。6月1日までにはすべてウィンドウズ7に更新する予定。「大半が使用中も未接続状態となる環境をつくっているので不安はない」(総務課)とする。
更新まで1、2カ月という自治体の多くが同様に「極力ネットにつながない」などの対応で急場をしのぐ考え。
役場関連の4割が未更新という芽室町は更新が来年度中になる予定。「ウイルス対策ソフトのほか、セキュリティーに関してはソフトウエアで独自に対応している」とする。
音更町は一部XPのものもあるが、今秋までに各端末OSなどをサーバーに集約する「シンクライアント」という新システムに移行する準備を進めており、「個別端末でのトラブル減少が期待される」(情報・防災課)としている。同システムは鹿追や新得などでも導入されている。