帯南町が3位入賞 全国中学生軟式野球
軟式野球の第15回全国中学生大会兼海外派遣選手権選考会(3月21、22日・千葉県柏市柏の葉公園野球場ほか=少年軟式野球国際交流協会主催)で、十勝から初出場の帯南町中(鎌田大監督、仲村慎太郎主将、選手20人)が3位入賞を果たした。国際大会の出場権こそ逃したものの、本州の強豪チームを相手に土のグラウンドで練習できない北海道のハンディをものともしない活躍を見せ、今季の戦いに自信を深めた。
大会には全国各地の予選を勝ち抜いた中学校やクラブチームなど16チームが参加し、トーナメントで争った。優勝した燕西蒲パンチャーズ(新潟)と準優勝の野田ファイターズ(大阪)が、7~8月に米国セントルイスで行われる国際大会の出場権を得た。
帯南町中は昨秋の道代表選手権大会で初優勝し、今大会に駒を進めた。同校初の全国大会とあって、冬場は従来の体育館での練習に加え、雪を踏み固めたグラウンドでノックなどの守備練習を繰り返した。「雪上でしっかりと捕球できれば、土の上でより良いプレーができるはず」(仲村主将)とモチベーションを高めた。大会直前には全国大会常連の関東学院中、桐蔭学院中との練習試合を神奈川県内で行い、ともに0-0で引き分け、勢いに乗って本番に臨んだ。
1回戦の湘南アサヒベースボールクラブ(神奈川)戦では、エースの寺本光汰が緩急をつけた投球で2安打無失点と好投。三回、六回と相手の失策に乗じて1点ずつ奪い、2-0で全国初戦を飾った。
準々決勝の枚方ビクトリー(京都)戦は2-2で特別延長にもつれ込んだが、延長八回二死1、2塁から牧海斗の2点三塁打などで3点を加え、5-2で勝利した。肘痛で降板した寺本に代わり、仲村主将が三回から登板した。
準決勝では選抜チームの燕西蒲パンチャーズHCと対戦。相手投手の速球と変化球に苦しみ、1安打と抑え込まれた。守備では投球制限から二回で降板した仲村主将の後を継いだ中村大志が、公式戦初登板ながら六回まで毎回打者3人に抑える好投を見せたが、七回につかまり、0-1のサヨナラ負けとなった。
「燕西蒲は勝負どころでミスをしないなどレベルが高かったが、強豪クラブチームにも自分たちの力は通用した」と仲村主将。1回戦、準々決勝の2本の三塁打が評価され、優秀選手に選ばれた牧は「うれしかった。チャンスで確実にランナーを返せる打者になりたい」と成長を誓った。
新年度に入り、道内有数の激戦区と言われる十勝地区での戦いが間もなく始まる。仲村主将は「全国に行けたのは昨年、全道大会に連れて行ってくれた先輩たちのおかげ。もう一度、全道、全国に行けるよう鍛えたい」と力を込め、鎌田監督も「全国大会の経験は選手にとって大きな財産になった。気を引き締めて練習してほしい」と檄(げき)を飛ばしている。(宮木宗久)
<帯南町>
▽監督=鎌田 大
▽コーチ=宮崎 徹平
▽スコアラー=堀越 彪真
No. 守備 名前 学年
(10) 投・内 仲村慎太郎 2
1 寺本 光汰 2
14 投手 渡邊 凌太 1
2 捕手 牧 海斗 2
15 有城 爽生 1
4 内野手 大友 雅己 2
5 岡田 侑己 1
6 佐々木翔大 2
16 加藤 玄太 1
17 後藤 鼓 1
18 佐伯 塁 1
19 道言嘉緯士 1
3 外野手 森田 悠空 2
7 安達 佳佑 2
8 中村 大志 2
9 奥山 壘 2
11 飛谷 耕希 2
12 福原 諒真 2
13 高西康太郎 2
20 三島 暉 1
※カッコ数字は主将、学年は大会当時
(関係分)
◇1回戦
湘南アサヒベースボールクラブ(神奈川)
0000000│0
001001×│2
帯南町中
◇準々決勝
帯南町中
01010003│5
02000000│2
枚方ビクトリー(京都)
(延長八回)
◇準決勝
帯南町中
0000000 │0
0000001×│1
燕西蒲パンチャーズ(新潟)