過去最多、全商1級3種目以上取得151人 帯南商卒業生
商業に求められる技能の修得を図る全商検定(全国商業高等学校協会主催)で、帯広南商業高校(山田義弘校長、生徒593人)の今年度卒業生194人のうち151人が3種目以上で1級を取得した。同校としては過去最多、道内では函館商業高校に次いで2番目に多い合格人数だった。
検定は電卓、ワープロ、ビジネス情報、簿記、商業経済、珠算、プログラミング、会計実務、英語の9種目。今年度の1級取得は全9種目1人、7種目10人、6種目27人、5種目36人、4種目35人、3種目42人。同校では取得者を年々増やしており、同学年での3種目以上の取得率は77・8%に達した。
2月28日に同校で表彰式が行われ、3年生は賞状を手に春からのそれぞれの道へ思いを新たにした。7種目取得の三好廉(れん)君(18)は、「7種目が入学前からの目標だったのでよかった。あと1点で落ちたことが4回あり、何度もくじけそうになったけど、先生や友達に支えられて達成できた」と感謝。釧路公立大に進学する予定で、「大学でも新たな資格を取得し、将来は経営コンサルタントや税理士を目指したい」と意欲を燃やしている。
同校では3種目以上合格の達成率75%を目標とし、必修の簿記や情報処理の検定前は冬休み中も全員登校し、部活動の時間も制限するなどして勉強を重ねてきた。進路指導部の國村光二教諭は「地域からは『南商生は資格を持っていて当たり前』という信頼がある。今後も実績を伸ばしつつ、実務的な応用力向上を心掛けて指導していきたい」としている。(丹羽恭太)