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ピアニスト三國さん帰京 中札内、22日に記念公演

「周りの方々への感謝の気持ちを込めたい」と記念コンサートを楽しみにする三國さん

 【中札内】中札内農村休暇村フェーリエンドルフ(村南常盤東4線、西惇夫社長)を拠点に活動する若手ピアニスト三國洸(たける)さん(27)=東京出身=が、2年余りの滞在を終えて3月に帰京する。十勝での研修生活を“卒業”し、新たな道を歩む三國さんは「もっと勉強してレベルアップし、ふるさと中札内にまた来たい」と飛躍を誓っている。22日に記念リサイタルが開かれる。

 三國さんは桐朋学園大大学院を修了し、2011年11月に恩師の三谷温昭和音楽大准教授の勧めで来村。芸術家に住居と研究機会を与える「アーティスト・イン・レジデンス」事業として、西社長が滞在と練習の場を提供している。

 休暇村では練習漬けの日々を送るとともに、積極的に管内でソロリサイタルやコンサート出演を重ね、浦幌町で子供にピアノを教えるなど地域に密着して活動してきた。三國さん滞在の縁で世界的に活躍するピアニスト若林顕さん(同大学院教授)が来村するなど、音楽を通じた交流も広がっている。

 2年余りの滞在について、三國さんは「いろいろな方のご協力のおかげと深く感じている。音楽的にも得るものが多すぎて自分でもびっくりしている」と充実した表情で振り返る。練習した曲は50曲以上に上り、「こんなに練習できる環境は他にない」と感謝している。

 指導者がいない独学の練習環境は難しさもあったが、「指導されるのではなく、自分で考えて作り上げたものは責任感が違う」と手応えを感じている。今後は東京で活動し、「室内楽に力を入れ、自分のソロもレベルアップさせたい」と考えている。

 22日は「アーティスト・イン・レジデンス」修了記念として、ソロリサイタルを開く。「北海道の2年間の締めくくりにぴったり」というベートーベン「田園」と、「一番好きな曲」のショパン「ピアノソナタ第3番」を演奏予定だ。

 生まれた東京と大学院で学んだ富山に次ぎ、「中札内は『第三のふるさと』」という三國さん。「年に何回かはここでコンサートをできたらうれしい」と成長した姿を再び見せることを誓っている。休暇村には4月以降、三國さんの「後任」の若手音楽家が来る予定だ。

 記念リサイタルは22日午後2時から、休暇村内の「三國ピアノサロン」で開催。入場無料。問い合わせは同休暇村(0155・68・3301)へ。(小林祐己)

 

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