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不審者、十勝も警戒 声掛け昨年125件 関係機関が注意喚起

 札幌市内の女子児童(9)が1月27日から行方不明になっていた事件は、道警が2日夜、同市内の無職男(26)の自宅アパートで女子児童を無事保護、この男を監禁の疑いで現行犯逮捕し、決着をみた。男が女子児童に声を掛けて連れ去ったとみられる今回の事件。子供への不審な声掛けが後を絶たない十勝でも、事件解決に安堵(あんど)する一方で同様の事件発生を警戒する向きも強まる。関係機関は改めて不審者への注意を呼び掛けるなど、子供の安全に対する関心が高まっている。

 道警釧路方面本部(釧本)生活安全課によると、釧本管内(釧路、十勝、根室)で昨年発生した子供や女性への声掛け事案は261件(前年比63件増)で、うち十勝は125件(同34件増)、帯広署管内は111件(同28件増)に上った。

 子供や女性に対する声掛け事案は、強制わいせつなど性犯罪の前兆事案に位置付けられる。十勝関係分では今回事件のような連れ去り行為はなかったが、体を触られるなどの被害が4件あった。帯広署では、声掛け事案に関連した道迷惑防止条例や軽犯罪法違反の検挙が7件あった。

 これら不審者事案が後を絶たないことから、今回のような事件が「帯広でも起こり得る」との警戒が強まっている。帯広市教委は1月31日付で、市内小・中学校全40校に道教委・十勝教育局を通じた道警本部からの注意喚起文書をファクスで送付。女児発見と容疑者逮捕を受け、3日には改めて全校へファクスで通知した上、4日の市校長会でも不審者対応に注意を呼び掛ける。

 特に、市内では昨年暮れから道を聞くなどして車に乗せようとする通報が複数回確認されており、帯広市教委学校教育指導室は「中学生には帰宅が遅くなる部活後などに注意を促したい」としている。

 道警は今後も小学校などで開く防犯教室を通じ、児童や保護者、教職員らに不審者対策を一層浸透させる考え。さらに、今回事件で防犯カメラが容疑者特定に力を発揮した経緯も踏まえ、西村寿修釧本生活安全課次席は「防犯カメラの設置促進などによって地域の防犯力を高めていきたい」としている。(杉原尚勝、原山知寿子)

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