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病棟 地上10階建て 緩和ケア棟を開設 新帯広厚生病院

基本計画で示された新しい帯広厚生病院の完成予想図

 JA北海道厚生連は、2018年に帯広競馬場の白樺通を挟んだ南側でグランドオープン予定の新帯広厚生病院の基本計画をまとめた。メーンの病棟・診療棟は地上10階建て。新たに特定の病気に複数診療科目のスタッフが対応する疾病センターと道東初の緩和ケア病棟を設け、最先端医療技術を展開する。職員と患者・家族の動線を分け、個室率を50%(現状は14%)に高めるなど患者ニーズにも応じた施設とする。今年度末までに基本設計をまとめ、来年度には、より具体化させた実施設計を作成する。

 敷地面積は約7万2500平方メートル。外来棟(3階建て)、病棟・診療棟、エネルギー棟の構成とし、延べ床面積は約6万9000平方メートル。外来棟の1、2階は病棟・診療棟と棟続きとし、放射線診断や各種検査、人工透析などの際に患者が移動しやすいようにする。

 疾病センターは、主に脳卒中と肺がんなどの呼吸器病に対応。脳卒中は神経内科や脳神経外科、呼吸器病は胸部外科、呼吸器内科のスタッフが当たり、センター化とチーム医療を確立する。主に末期がん患者の痛みを和らげる緩和ケア病棟は28床程度を想定。全個室で家族も宿泊できる。

 この他、診療・病床棟3階の手術室は、現行の12室を13室に増やす。うち1室をハイブリッドオペ室にして、血管の位置や状況を把握できる血管造影機を設ける他、血管造影室も新たに2室設け、脳梗塞や心筋梗塞の患者に対応する。ヘリポートは屋上部分に設け、救急車の発着場所と合わせて手術室、同階のICUと専用エレベーターで結ぶ。

 診療・病床棟の4階はハイリスク分娩(ぶんべん)に対応する産前エリア、小児科NICUなどの周産期センター、5~10階は各病棟。ひし形2個を組み合わせたつくりで、中央にスタッフステーションを配置し、動線を効率化する。病床数は720床前後で調整しているが、半数を個室化する。訓練、研修機能を持たせたスキルラボセンターの他、皮膚科や眼科などの日帰り手術にも応じる。

 駐車場は1000台程度分を確保する。建設費は218億円、総事業費は278億円の予定。院内各部門に機器の配置などのヒアリング中で、地域住民への説明会も予定している。同院は「急速に進む医療の高度化に対応し、地域の中核病院として求められる機能を網羅する」としている。
(原山知寿子)

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