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7年間で7万食 十勝ラーメンの販売終了

7年余りで約7万食を販売、土産や贈答用としても使われた帯商の「十勝ラーメン」

 帯広商工会議所が2006年度から販売してきたご当地ラーメン「十勝ラーメン」が、10月末で生産を終了した。地産地消の“先導役”として約7年間、塩味とみそ味をベースに十勝産の具材を変えながら8種類を製造し、7万4574個を売り上げた。帯商は終了の理由として、ばんえい競馬で十勝の土産が確立してきた他、十勝産小麦を使った商品も多く出てきたことなどを挙げ、「一定の役割を終えた」としている。

 十勝ラーメンは06年、当時の帯商工業部会が4年に1度の国際農業機械展を訪れる延べ20万人に向け「食にこだわった土産を」と、十勝産小麦を100%使ったご当地カップめんとして発案。十勝新津製麺(現・とかち麺工房)の協力で完成させた。初年度はラリージャパン、歳暮用と合わせて3種類を発売。具材も十勝の野菜を使い、2万1400個を売り上げた。

 07年度は帯広の1市開催となったばんえい競馬の応援で、急きょ「ばん馬バージョン」を製造し、2年7カ月の間に約2万個を販売した。この年、年間160万円の利益を上げ、赤字が続いた帯商の一般会計を黒字転換させた一因ともいわれた。担当職員には岩野洋一会頭(当時)から「帯商のヒット商品を生んだ」と金一封が贈られた。

 その後も、はるきらり100%の「プレミアム」、本別産黒豆や十勝川モール温泉豚などを具材に使った「十勝川温泉ラーメン」などを販売。ただ、民間による「十勝産」の商品が数多く出回るようになった他、コスト面や価格設定(1個350円)で販路拡大が難しい側面も。帯商の26期終了(13年10月末)に合わせて生産を止め、11月中には在庫もなくなった。

 帯商は「訪問先への土産で話題づくりとして重宝した。自ら商品を売り込む経験をしたことで、経営指導でも適切なアドバイスにつながった」とし、「残念な気持ちも半分あり、『いつかもう一度』とも思う」と将来の“復活”に含みを持たせている。(植木康則)

  

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