学校給食用のパン工場「札幌パリ帯広」全焼 従業員1人けが
30日午前1時半ごろ、帯広などの学校給食用パンも製造している同市西23北1、札幌パリ帯広工場(太田健二工場長)から出火、鉄筋コンクリート一部3階建て延べ約8000平方メートルをほぼ全焼した。市消防本部が消防車両12台以上を出動させ、約6時間半後に消し止めた。出火当時、工場内には従業員75人が勤務し、うち2人が煙を吸って市内の病院に搬送され、女性従業員(21)が気道内熱傷を負った。
帯広署などによると、同工場内に設置された6台のオーブンのうち、1台のガスオーブンが火元とみられる。29日夜から同工場の従業員がガスオーブンの修理に当たっていた際、中から爆発音がし、その約30分後に天井のダクト付近から火が出たという。同工場の職員が119番通報した。
同署などは30日午前から実況見分を行い、詳しい出火原因を調べている。
同工場では帯広、幕別などの学校給食用パンも製造しているが、このうち、帯広市では週2回、小学校へのパンの提供を受け、12月2日にもパン給食を予定していた。今回の火災を受け、市教委は情報収集や対応に追われた。
市学校給食共同調理場の井上隆場長は30日朝、火災現場を訪れた。「社員も中に入れず状況把握もできてないようだった」(井上場長)。市内の小学校の給食提供は約4800食に上り、すぐに代わりの製造業者を見つけることは困難とみられる。同場長は「工場がすぐに再稼働するのは難しいと考えられる。献立変更など、現時点ではどのように対応するのか未定」と話していた。












