十勝川の歴史学べる資料館 まちマイ池田編
約70万年前、隆起した日高山脈から流れてきた水が太平洋に流れ込み、十勝川ができた。祖先は十勝石(黒曜石)で作った石器でマンモスを仕留め、十勝川を遡上(そじょう)してくるサケをつかまえて暮らしを立てていた-。
十勝川の生い立ちや流域の自然、治水や洪水の歴史などについて学ぶことのできる十勝川資料館(町大通南1)。防災資材の備蓄拠点として整備されたが、治水の必要性などを啓発するため、1984年に資料館としてオープンした。
一般の人には近付きがたい武骨な外観だが、内部には写真や資料に加え、川の流れを再現できるパノラマや、川遊びを体験できる3Dシアターなどもあり、ちょっとしたテーマパークの雰囲気だ。
管理する帯広開発建設部池田河川事務所によると、2012年度までに約11万3000人が利用。管内の小学校などの団体見学が多く、特に最近は河川防災に対する関心が高いという。予算削減のあおりを受けて、11年度からは平日のみの開館となっているが、「十勝川を焦点に、川の歴史や仕組みをコンパクトに紹介している資料館は他にない」(阿部修也所長)と利用を呼び掛ける。
開館午前9時~午後5時。入館無料。団体は職員の案内を利用できる。問い合わせは同事務所(015・572・2661)へ。(丹羽恭太)