株式会社帯広旭楽器商会 代表取締役 田中陽一郎氏~2025トップインタビュー
豊かな音楽文化の創造へ
音楽で地域を結ぶ十勝生まれの楽器商
「音楽がもたらす喜びと感動を多くの方に届けたい」。これが原点であり、昨年父から代表取締役の役目を引き継いだ私の方針でもあります。
創業68年を迎える当社は、祖父母が立ち上げたいわゆる”町の楽器屋さん“です。今でこそ十勝管内で唯一のヤマハ特約楽器店ですが、当時はリヤカーにオルガンを積んだ訪問販売が主流でした。
ほどなく「ヤマハ音楽教室(現YAMAHA MUSIC SCHOOL)」と、独自運営の「旭楽器音楽教室」を開講。第1次ベビーブーム世代の習い事需要が追い風となり、どちらも地元の子どもでにぎわいました。
現在は商業施設など利便性の高い場所を中心に、六つのレッスン会場を設置。1歳児からシニアまで幅広い世代の生徒に音楽の楽しさを伝えています。
なぜ、二つの教室があるのかと問われることがあります。答えは「自由な学びを応援するため」。
各事業が生むシナジー「音楽なら旭楽器へ」
ヤマハの教室は全国統一の確立されたカリキュラムと講師陣による指導が魅力で、私も3歳から通っていました。一方、当社運営の教室はオーダーメード型で、ギターやボイストレーニングなど大人向けのレッスンも充実しています。「趣味の幅を広げたい」「農閑期にだけ通いたい」といった個別の要望にも柔軟に応えています。
楽器販売・ピアノ買い取りと教室事業の並行により、コロナ禍の苦境も乗り切ることができました。また、学校や文化施設のピアノ調律、音楽会などの催事も得意とするところ。昨年はヤマハ講師が奏者となる「講師コンサート」を8年ぶりに開催し、私も社員バンドの一員として参加して音楽文化の楽しさと必要性を改めて感じました。
今年は本社ショールームをより親しみやすい空間に改装する予定です。「音楽のことなら旭楽器に任せれば大丈夫」。そう感じてもらえるよう、全力で取り組んでいきます。
<株式会社帯広旭楽器商会>
帯広市西7条南17丁目11
TEL 0155-23-4184・26-2087