柴野エンジニアリング株式会社 代表取締役社長 柴野渉氏~2025トップインタビュー
社名新たに、飛躍を誓う
電気計装は「黒子」 技術で地域を守る
1月1日付で「柴野電工社」から社名を改めました。当社は私の祖父から3代続き、来年80周年を迎える地場企業です。電気計装や制御技術というニッチな分野で、地域発展のお手伝いをしてきました。
表立った仕事ではないため、ピンとこない方もいるでしょう。例えば、ある工場では測定した温度を電気信号に変換することで製造ラインを稼働制御しています。こうした当社の技術は地域の安全とインフラをカバーし、農業、食品加工業などにも欠かせないものです。
一方で、当社の強みでもある設計から設置までをワンストップで施工できる事業者はそう多くありません。多方面からのご要望に迅速に応えるため、一昨年に札幌営業所を開設しました。計装機器メンテナンスの新規事業にも本腰を入れています。
また、代替わりを機に、施工実績を盛り込みホームページを一新したところ、新たなご縁にも恵まれました。その一つが米国ハワイ島のマウナケア山頂域(標高4200メートル)にある国立天文台ハワイ観測所運用の「すばる望遠鏡」です。主鏡洗浄に用いる電気制御システムの更新やオーバーホールを請け負っています。「柴野エンジニアリング」という新社名には時代に柔軟でありつつ家業を、次世代につなぐという決意を込めました。
人材の育成は今後の経営課題です。熟練者の勘に依存せず、いわゆる「見える化」により再現性のある技術を確立しなければ、100周年は迎えられないと確信しています。
潜在課題を見つけ高付加価値を創出
電気を扱う仕事だけにさまざまな有資格者が活躍しています。また、今までは技術者が兼務していた窓口業務を営業部として独立させたことで、各部署の専門性や生産性も高まりつつあります。人手不足ではあるものの、できることは少なくないはず。
適材適所を見極めながら技術継承に全力で取り組み、より高品質なサービスを提供していきます。
<柴野エンジニアリング株式会社>
帯広市東9条南10丁目35番地1
TEL 0155-22ー1118
FAX 0155-24-0717
https://shibanoeng.co.jp/