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統一地方選 自宅で1票、道内初の試みも 十勝の動向

 知事や市区町村長ら地方自治体のトップ(首長)と、地方議会議員を投票で決める統一地方選が、4月に全国各地で行われ、十勝管内も知事選と道議選、7町村長選、16市町村議選が予定される。知事選・道議選などの「前半戦」は4月9日、市区町村長・議員選などの「後半戦」は4月23日に投開票が行われる。改めて統一地方選の「基本」をまとめた。

■経費を削減
 統一地方選は4年に1度、原則として3~5月に任期満了を迎える地方自治体の首長と議員の選挙を4月にまとめて実施するもの。経費削減と有権者の関心を集めて投票率を高めるのが目的。

 全ての地方選が行われた1947年の第1回以降、首長辞職や議会解散などで統一選から外れる選挙が増加。第20回の今回は、全地方選に占める割合(統一率)は3割弱となる。

 十勝管内の有権者は道知事選、道議選(帯広市区、十勝区)、7町村長選、16市町村議選が対象となる。

■前半と後半
 統一地方選は「前半」「後半」に分けられる。前半は知事選、政令指定都市の市長選、政令指定都市市議選、道府県議選。後半は一般の市長選と市議選、特別区長選と区議選、町村長選と町村議選。投票日は4月の第2、第4日曜が通例で行われる。

■定数超えず
 立候補者が首長選で1人だったり議員選で定数を超えなかったりした場合、投票を行わずに当選が決まる。有権者にとっては、1票を投じて行政に民意を反映する機会が失われる。

 前回19年の統一地方選では、政令市以外の89市長選のうち、3割の27市で立候補者が1人しかおらず、無投票で当選者が決まった。41道府県議選でも総定数2277の4分の1に当たる612人が投票を経ずに当選した。

 十勝の町村長選は、浦幌、陸別、更別の3町村が無投票当選。町村議選では、鹿追、豊頃、陸別、中札内が無投票当選となり、このうち中札内は立候補者が定数に満たず、欠員(1人)のまま当選が決まった。

 今統一選の十勝では、道議選は帯広市区、十勝区ともに選挙戦が濃厚だが、複数の町村長選などで無投票の公算が大きくなっている。

■事前に1票
 投票日に仕事や旅行、冠婚葬祭などの用事で投票に行けない有権者が前もって票を投じられる制度。投票率や利便性の向上を目的に、03年施行の改正公職選挙法で導入された。期間は告示日の翌日から投票日の前日までで、投票時に宣誓書を提出する必要がある。

 4年前の統一選では、全投票者の4分の1がこの制度を利用した。一部自治体は投票箱を載せた車で山間部などを巡回し、交通手段の確保が難しい高齢者らが事前に投票できる取り組みも行っている。今回は、士幌町選挙管理委員会が、有権者が自宅で投票できる移動期日前投票所(車)を導入する道内初の試みを行う。

■若者も参加
 16年施行の改正公選法で、投票できる年齢が20歳以上から「18歳以上」に引き下げられた。海外では選挙権年齢を18歳以上とする国が多く、若者の政治参加の意識向上が期待される。文科省は社会的な課題を考える主権者教育の導入を進めている。各地の選管は若者への投票呼び掛けに注力。インターネット交流サイト(SNS)の活用や学校での模擬投票などPRに努めている。

■前回は投票率6割
 有権者のうち投票した人の割合。前回の統一選は知事選が平均47・72%、市区町村長選が47・25%、道府県議選が44・02%、市区町村議選が46・07%だった。統一選で最も高かったのは1951年で各選挙とも80%を超えた。

 19年道知事選の投票率は58・34%で過去最低となった。十勝管内は62・50%で、11年を0・28ポイント上回った。

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