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中心部からスーパー消える フクハラ長崎屋店が完全閉店

シャッターがゆっくりと下り、感謝のお辞儀をする店員ら(9月30日午後6時10分ごろ)

 旧長崎屋帯広店(現帯広駅南ビル、市西4南12)内にある「フクハラ長崎屋店」(佐々木伸隆店長)が9月30日で閉店し、12年間の営業を終えた。市内中心部から食品スーパーマーケットの灯が消えた。

 同店は福原(帯広市、福原郁治社長)が運営し、施設2階に2011年オープン。同店によると、近年は中心部空洞化の影響で売り上げは減少傾向。また、売り場全体の約6割を占めていた長崎屋の直営部門が7月末で閉店し、8月以降の売り上げが計画比2割減と苦戦、閉店を決断した。

 この日は閉店を通常より早い午後6時に設定。すでに多くの棚が空になり、閉店時間が近づくと、わずかに残った冷凍食品を客が買い求めていた。近隣に住む主婦の米田ひろみさん(83)は「歩いて来られるスーパーはここだけ。今後は宅配サービスなどを検討するしかない」と話していた。

 閉店直前、同店前には買い物客ら約40人が集まった。同店の従業員や同社幹部らが並び、代表して佐々木店長が「12年間本当にありがとうございます」と感謝の言葉を述べた。全員で頭を下げると、シャッターがゆっくりと下りていった。

 市内中心部では食品スーパー・ダイイチ壱号店が21年に、地場百貨店・藤丸が今年1月末にそれぞれ閉店し、同店が中心部で食品が買える唯一の大型施設だった。同店の社員とパート33人の多くは他店に異動して雇用が継続される。

 旧長崎屋帯広店をめぐっては、土地建物を登寿ホールディングス(帯広)が取得、再開発に向け、施設の解体を予定しており、来年3月末での閉館方針をテナントに伝えている。主力テナントだった福原(同)が抜けたことで、さらにその動きは加速しそうだ。(吉原慧)

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