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人の気配「大切なのは肩書ではない」

左から五味岳久さん、川村孝裕さん、Keishi、村松拓さん(両端は共演者)

 リディムサウンターに全てをささげた20代がバンドマンだったとすれば、30代はシンガー・ソングライターということになる。間違ってはいないし、嫌でもないが、音楽に対する気持ちは変わっていないので、肩書にはあまり興味がないというのが正直なところだ。

 ただ、「お坊さんになる」ということであれば少し話は変わってくる。スルーできない肩書もあるということだ。バンドマンであり、DJでもある音楽の先輩が10年ほど前にお坊さんになった。今も音楽活動をしているので肩書が追加されたということになる。

 3カ月ほど前、音楽仲間と弾き語りのライブを企画した。静岡でライブをしようということになり、TOP DOCA(トップ・ドカ)こと川村孝裕さんが副住職をしている静岡県富士市の妙祥寺でライブをしたのが11月のこと。厳かな本堂に僕らの声が響く。特別な時間になった。

 20年前に出会い、東京で一緒にDJをしながら、途中でお坊さんになった先輩。音楽が鳴るお寺として、年に一度は自身も音楽のイベントを開催している。レーベルを始めたり、今もなお音楽と共に生きている。死の隣で、格好よく生きている。僕の「寺でライブしたい」に気軽に応えてくれたこと。その人が大切にする場所で歌えたこと。そして、20年前と変わらずに仲間でいてくれること。やはり大切なのは肩書ではない。

 今回は、2020年にリリースした曲を紹介したい。紛れもなく現在進行形の曲であると同時に、僕自身に20歳の頃を思い出させ、ずっとつながっていることをテーマにした曲。もしかすると本堂に漂っていた線香の煙が、この曲を思い出させたのかもしれない。ドカさんに感謝を込めて。




<Keishi Tanaka(タナカ・ケイシ)>
 ミュージシャン。1982年大樹町生まれ。大樹小、大樹中、帯広柏葉高卒。V6への楽曲提供が話題。新曲『I’m With You』のツアーファイナルが12月25日に!

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