競馬場に歓声戻る ばんえい 4カ月ぶり観客受け入れ
新型コロナウイルスの影響で2月29日から無観客開催を続けていた「ばんえい十勝」(帯広市主催)が11日、4カ月半ぶりに観客の受け入れを再開した。地元十勝だけでなく、管外や本州から“復活”を待ちわびたファンが大勢集まり、迫力あるレースや、動物たちとの触れ合いを楽しんだ。
この日の帯広競馬場には管内外や本州からのマイカーが集まり、ばんえい競馬の人気の広がりをうかがわせた。
開場予定時刻の午後2時前に50人以上の人が集まり、市は開場を同1時半に繰り上げて対応した。訪れた人たちは、新型コロナの感染予防のため、正門で検温とアルコール消毒を受け、記念グッズをもらって場内に入った。
同2時40分の第1競走のスタート前に観客席からコースを眺めた帯広市の30代男性は「無観客になる以前は、月2、3回のペースで通っていた。やっぱり目の前でレースを見られるのはうれしい」と笑顔。「新型コロナは少し怖いが、感染対策に気を付けて楽しみたい」と話した。
釧路市から家族3人で訪れた大石十三広(とみひろ)さん(38)、妻英恵さん(41)、長男千紘君(6)は、ふれあい動物園のポニー「ちっち」に会いに来た。「息子が自分と同じ愛称のちっちに思い入れがあるようで、ばんえい競馬に来たいと言っていた。やっぱり、動物と間近に触れ合えるのは魅力」と英恵さん。ポニーに声を掛けたり、記念写真を撮ったりしながら、家族で休日を満喫していた。(奥野秀康)