ほぼ原形、エンジン回収 IST
停止の原因本格究明
【大樹】インターステラテクノロジズ(IST、大樹、稲川貴大社長)は2日、回収した観測ロケットMOMO(モモ)2号機のエンジンが停止した原因の究明作業に入った。機体の部品から写真や数値のデータを取り、遠隔で取得した情報と合わせて検証を進める。
2号機は30日早朝に打ち上げたが、発射4秒後にエンジンの推力を失って落下、炎上した。同日午後に安全を確保してから機体を回収し、2日から本格的なデータや資料の取得作業をしている。
機体は町浜大樹の実験場の格納庫に保存し、エンジンは町芽武の本社に運んだ。機体は8~9割を回収し、エンジンは原形をとどめたまま9割ほどが残っていた。
大多数の部品は半径15メートルほど、遠くても同50メートル程度で見つかった他、火災は発射場内にとどまって周辺の湿地、草地への延焼はなかったという。2日午後から、消防、警察も現場を確認する。
今後は写真やデータを整理した上で、インターネット上に公開し、海外を含め大学などの有識者から意見を募る。
2日からは、打ち上げに協力した関係各所への説明も始めた。稲川社長は「しっかりと原因を究明してから、3号機に取り掛かりたい。地域の皆さまのご理解があってこそ打ち上げができるので、安全面を含めて丁寧に説明していきたい」と話した。
(眞尾敦)