池田にシカ肉専門店 エゾの杜
加工品を予約販売
【池田】シカ肉と加工品の専門店「エゾの杜(もり)」(三坂一茂社長)が15日、町大通4にオープンした。狩猟した十勝東部の鹿のブロック肉や、ハムやソーセージを販売。農業被害などをもたらす野生の鹿をジビエとして有効活用して販売する拠点ができたことで、池田の新たな特産品となりそうだ。
シカは池田町や周辺の豊頃、幕別、浦幌町などでハンターが仕留め、池田町内に昨年4月に稼動した「エゾシカ等解体加工施設」で処理。ハムやソーセージへの加工は道内の業者に委託して製造している。同社は、同加工施設で食品衛生管理「北海道HACCP(ハサップ)」認証の入り口となる評価事業を受け、保健所の最高評価「A」と判定された。
商品は「エゾ鹿クラコウソーセージ」(3本240グラム900円)、「エゾ鹿ボロニアソーセージ」(200グラム900円)、「生ハム」「スモークハム」(各100グラム600円)。ブロック肉は部位により価格が異なり1キロ2500~4300円。ハンバーグも取り扱う。
ペットフードも手掛け、エゾの杜の町川合工場で製造。「エゾ鹿肉ジャーキー」「エゾ鹿のスジ肉」(各40グラム600円)、「エゾ鹿の骨」(50グラム600円)で販売している。
販売店舗は、かつて飲食店などとして使われていた空き店舗を改修し、「いけだ夏まつり」開催日(15日)に合わせてお披露目された。三坂社長の長男で、「エゾシカ等解体加工施設」を担当する町地域おこし協力隊の幸宏さんも手伝ってシカ肉をPRした。消費者からシカ肉への関心も寄せられたり、ハンターになる方法を尋ねられたりと注目された。
店舗は販売員の確保や態勢が整うまで不定期で営業するため、当面は予約販売で受け付ける。今後、ホームページを立ち上げて、インターネット販売も予定。三坂社長は「シカ肉の販売拠点を設けたことで、多くの人にシカ肉の味を覚えてもらえれば」と話す。
問い合わせは同社(090・3019・7599)へ。注文は同社ファクス(015・578・7872)へ。(関坂典生)