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夏バテにうなぎ 丑の日

香ばしく焼かれたウナギを手際よくお重に詰める調理人(25日午前11時半ごろ、帯広市内のはげ天で、塩原真撮影)

 「土用の丑(うし)の日」の25日、十勝管内の飲食店やスーパーはウナギを求める人でにぎわった。今年は暑さが続き、関係者は夏バテ対策としての需要増を期待している。

 帯広市内の老舗料理店「はげ天」は70年以上、国産にこだわりウナギを提供している。うな重の価格は前年と同じ3980円で、素材を生かすため、あっさりしたたれが特徴。土用の丑には普段の10倍以上となる1日150人分を用意、厨房(ちゅうぼう)では蒸してから焼いたウナギの香ばしい匂いが立ち込めた。

 うな重は2000円前後の時代もあったが、養殖ウナギ稚魚価格の高止まりを受け、ここ数年は高騰している。現在も採算はぎりぎりとし、矢野整社長は「ウナギはもうけを考えず、店の歴史や信頼を守るため提供している。楽しみにしてくれる人がいる限り、やめるわけにはいかない」と話す。

 稚魚数量安定を背景に、今年は稚魚価格が下落。活ウナギ卸の北鰻(帯広)の卸価格は前年より約1割安く、暑さの影響などから出荷量は2割増えている。管内では、前年より1~2割安く販売するスーパーもある。(池谷智仁)

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