松本防災相が被害視察 政府調査団
知事「激甚」指定要望
松本純内閣府特命担当大臣(防災)を団長とする台風10号被害の政府調査団が5日午前に十勝入りし、河川の氾濫で被害を受けた農地などを視察した。高橋はるみ知事らとの意見交換も行い、「激甚災害」の指定を求める緊急要望を受けた。
調査団は内閣府や消防庁、厚労省、農水省、経産省などからの約20人。午前9時半すぎ、松本大臣は高橋知事らと市中島町の大正橋付近を訪れ、札内川堤防が決壊し浸水した被害状況について、JA帯広かわにしの有塚利宣組合長から説明を受けた。
次いで十勝総合振興局で行われた意見交換では、高橋知事が産業被害への支援、堤防の強化や河道の改修などに関する予算確保を要望。激甚災害の指定について、松本大臣は記者団に「道の(被害)積算が済んで基準を満たしているか精査した上で、適切に決めていく」と述べた。
一行は芽室・上美生の農地被害なども視察、午後は清水や新得、南富良野町も回る。
これに先立ち高橋知事は4日午後に新得町を視察した。浜田正利新得町長の案内で、パンケシントク川の増水で損壊したJR新得駅西側の下新得川橋梁や、汚泥が入り込んだ河川近くの住宅街を見て回った。今回の災害で犠牲になった小笹義夫さんの冥福を祈り、崩落現場となった神社橋のたもとに献花した。(佐藤いづみ、安倍諒)