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「赤えぞ」惜しまれ閉店 本別のラーメン店に常連客150人が列

来店客に感謝を込めてラーメンを作るみつえさん(左)

ミシュランガイド北海道版掲載
国道沿いで30年

 【本別】町南1の国道242号沿いで30年間営業してきたラーメン店「赤えぞ」(森山富夫店主)が、7月31日を最後に閉店した。営業最終日は町内や近隣町からファン約150人が来店し、閉店を惜しみながら最後の老舗の味を味わった。

 同店は脱サラした森山さん(71)が、妻のみつえさん(66)と1986年11月に開店。豚骨や鶏ガラをベースにした手作りのスープと、自家製チャーシューが特徴。しょうゆ、塩、みそ味を基本に、バター、みそから味などのメニューをそろえる。

 2012年に発行された飲食店の格付け本「ミシュランガイド北海道特別版」でも紹介され、町内外のファンに親しまれてきた。最近になって森山さんの持病の腰痛が悪化、長く店に出ることができなくなったため、閉店を決めた。

閉店を惜しみ、店の前にはファンが長い列をつくった

 7月に入り、午前11時~午後1時の限定営業となったが、閉店を惜しむファンが連日殺到。最終日も開店前から長い列ができた。みつえさんは汗だくになりながらラーメンを作り続け、食べ終えた客一人ひとりに「お世話になりました。ありがとうね」と声を掛けた。

 30、31日に連続で来店した町内の会社員安部聖悟さん(28)は「家族ぐるみで利用させてもらい、小さい頃から親しんだ味。お疲れさまと言いたい」と話し、浦幌町上浦幌から娘2人と来た杉山いつみさん(50)は「親が作った味に似ていて昔からの大ファン。本別から老舗がなくなるのは残念だが、これからゆっくりしてほしい」と長年の労をねぎらった。

 みつえさんは「悔いはない。長い間支えてくれたお客さんと従業員に、感謝の気持ちでいっぱい」と語った。(鈴木裕之)

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