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大樹の夢、種子島で再確認 こうのとり打ち上げ

ロケット発射場を背に記念写真を撮る観光客(9日午前11時ごろ、種子島宇宙センター内の展望台。金野和彦撮影)

町長「励みになった」
 【鹿児島県南種子町】9日夜に種子島宇宙センターで行われた、国際宇宙ステーション(ISS)への無人補給機「こうのとり」(HTV)6号機を載せたH2Bロケット6号機の打ち上げは、町内で関係者や多くの一般の見物客らが見守った。航空宇宙産業基地誘致を目指す大樹町の酒森正人町長と町議会の鈴木千秋議長も現地で見届け、酒森町長は「いつの日か大樹町から宇宙に向けて飛び立つことがかなうよう頑張ることを再認識した」と宇宙のまちづくり推進に気持ちを新たにしていた。

 8分前から始まったカウントダウンがゼロになると、ロケットは下部から閃光(せんこう)を発した後、一気に大きな光のかたまりとなって、種子島の空にゆっくりと上昇した。関係者や報道陣が見守った射点から約3キロの距離にある竹崎展望所では、ロケットのごう音が空気の振動となって届き、エンジン燃焼の炎で昼間のような明るさとなった。

 一般客は南種子町が用意した公園など3カ所から見物。町によると、3カ所で2000~2500人が来場したという。場所は射点から7キロほど離れているが、見晴らしの良い高台にあり、カウントダウンの音声も流れるとあって前日から場所取りをしたり、カメラを設置したりする人が多数見られた。

 また射点から2キロと近い同センター内の展望所も9日昼まで一般公開され、発射台に設置されたロケットを背景に記念撮影する人でにぎわった。

 大樹町の酒森町長や鈴木議長は、町多目的航空公園で「こうのとり」の関連実験が行われた縁で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)関係者からの誘いを受け竹崎展望所から見学した。酒森町長は「見事な打ち上げだった。多くの関係する方々にもあいさつができ大樹をPRできた。期待の声も多くいただき励みになった」と話していた。(伊藤亮太)

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