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浅野実久、女子500M初優勝 インターハイ

【女子500メートル】メダルを手に優勝を喜ぶ浅野実久(帯南商)

 【山形市】第64回全国高校スケート選手権大会(インターハイ、全国高体連など主催)第2日は23日午前、山形市総合スポーツセンタースケート場で行われ、女子1000メートルを行い、十勝勢は浅野実久(帯南商3年)の4位がトップだった。虫狩光桜(池田3年)が6位に入った。1位は藤森美希(長野・佐久長聖3年)。第1日(22日)は、女子500メートルで浅野が初優勝を果たした。1回目首位の浅野は、2回目も唯一の40秒台となる40秒98をマークした。原茉畝(帯三条3年)が5位入賞。男子500メートルは山田将矢(池田3年)が2本合計74秒61のリンク新を出したが2位となり、2連覇を逃した。優勝は74秒31の新濱立也(釧路商3年)。榊原一輝(帯南商1年)が3位に入った。男子5000メートルは東城拓也(白樺学園3年)の4位が十勝勢最高。横山碧生(山形中央2年-池田中出)は優勝者の記録を上回ったが、カーブでのライン横断で失格となった。(北雅貴、塩原真)

【スケート】
1000Mは4位入賞 浅野実久
 浅野実久は2位に1秒21の差をつける完勝だった。2回目は小平奈緒が伊那西高(長野)時の全日本ジュニア選手権でマークした40秒95のリンク記録に0秒03に迫る好タイムだった。大舞台で屋外の自己記録を1秒少し更新。「3年間の思いを込めた。自分の滑りができた」と喜んだ。

【女子500メートル】他を寄せ付けない滑りで優勝した浅野実久

 2本とも得意のスタートダッシュで100メートルを最速で通過。2回目は10秒94とただ一人の10秒台。スピードに乗って残り1周を滑り切った。

 今季はジュニアワールドカップ(W杯)優勝など高校3年間で一番良い滑りができている。シーズン前に掲げたジュニアW杯、世界ジュニア選手出場、インターハイ優勝のうち二つは達成した。東出俊一監督は「日常生活もしっかりしていて高木美帆に匹敵する人間性。こういう選手と巡り会えるのは指導者にとって幸せ」と目を細める。

 18日に新千歳空港で乗るはずだった飛行機が雪で欠航、19日夕に山形入り。調整時期の思わぬ事態にも「3年生になって気持ちと体をコントロールできるようになってきた」と動じなかった。

 ゴール付近で観戦した母の由美さん(芽室町在住)はこの日、50回目の誕生日。「昨季は伸び悩んで苦しかったが、ずっと心配してくれていた。喜んでもらえたかな」と笑った。高崎健大(群馬)で競技を続ける。「一歩一歩積み重ねた結果、平昌(ピョンチャン)五輪選考の時に、挑戦できる位置にいられれば」と目を輝かせた。

自分らしい滑り
女子1000メートル6位の虫狩光桜の話
 自分らしい滑りができた。90点をあげてもよいほど満足している。インフルエンザにかかった影響で直前までスランプだった。不安だったが、体が動いた。最終日の2000メートルリレーでは後輩にトップでバトンを渡したい。

入賞果たし満足
女子500メートル5位・帯三条の原茉畝の話
 屋外リンクの自己記録が出せた。全国大会で最高順位を残せてうれしい。最初の100メートルが室内リンクよりも速く滑ることができ、コーナーの加速も良かった。目標だった入賞を果たせて満足している。

【男子500メートル】2回を滑り総合2位に入賞した山田将矢(池田)

2連覇逃すも「力出し切った」山田将矢
 2連覇はならなかったが、山田将矢の顔は明るかった。「良い時の50パーセントだが、今の力は全部出せた」と振り返った。

 今季は相次ぐけがに苦しんだ。4月に腰を痛め、治った7月には右太もも裏の肉離れ。9月に復帰するまで練習らしい練習ができなかった。11月の帯広の森競技会で股関節痛を発症。同月下旬のジュニアワールドカップでは500メートル、1000メートルとも自己ベストをマークし2冠を達成して手応えをつかんだ矢先に体調を崩し、道大会ではまさかの5位。満足する結果とはほど遠かった。

 それでもここ一番での集中力はさすがだった。「いつもの滑りではないが、体は動いていた」と振り返った。この日は2本とも100メートルを本来より遅い10秒1前後で通過。第1カーブで加速できなかったが、バックストレート以降は「山田らしい柔らかい滑りが戻りつつある」(木幡伸二監督)と追い上げ、2本の合計タイムでリンクレコードを記録した。「1000メートルは優勝を狙う」と気合を入れた。

【男子500メートル】1年生ながら3位に入賞した榊原一輝(帯南商)

全中覇者の実力 笑顔で表彰台に 男子500M3位・榊原
 ○…「満足できる結果」。昨年の全国中体連覇者の榊原一輝が、500メートルで表彰台に上り笑顔を見せた。

 アウトスタートの1回目。バックストレートでスピードが出て、「回り切れないかもしれない」と、最終コーナーでブレーキをかけた。修正した2回目はタイムを縮めた。

 全国中体連では500メートル2位、1000メートル優勝と輝かしい経歴を持つ。

 高校生になった今季は厳しい陸上トレーニングと、東出俊一監督の狙いもあり、長い距離を滑って力を蓄えた。正月休みで疲れが抜け、体が軽くなり、好調を維持して今大会を迎えた。「南商の学校対抗に貢献したい」と、気持ちを新たに23日の1000メートルに臨んだ。

雪が降る悪いコンディションの中を滑り切り4位に入った東城拓也(白樺学園)

雪の中で自己新 4位に悔しさも 男子5000・東城
 ○…東城拓也は湿った雪が降る中、屋外リンクの自身の記録を5秒15上回る7分10秒04でゴールした。「雪でスケートがあまり滑らなかった中では、かなり良かった」と喜ぶ一方、3位と0秒14の小差には「少し悔しいです」と複雑な表情を浮かべた。

 昨年12月の6位だった全道大会以降、コーナーでのフォームの改善に着手した。体重をより前に掛けるようになったのが奏功した。

 名門白樺学園の主将を務めるが、オホーツク管内斜里中1年で本格的に競技を始めた遅咲きのスケーター。他の選手に追い付こうと、夏場に早朝ランニングや100キロのロードバイクを敢行、毎年自己ベストを更新している。スケートは高校でやめて自動車整備工になるため専門学校に進学するつもりだったが、「もっとやりたい」との迷いも。心が揺れ動く18歳は、24日の1万メートルで初の表彰台を狙う。


(22日・7位以下関係分)
【男子】
◇500メートル
日本記録   加藤 条治(日本電産サンキョー)34秒21
日本高校記録 加藤 条治(山形中央高)34秒88
大会記録   加藤 条治(山形中央高)35秒46
(2本合計) 長谷川 翼(白樺学園高)72秒40
リンク記録  加藤 条治(山形中央高)36秒90
(1)新濱 立也(釧路商)74秒31・リンク新((1)37秒34(1)36秒97)
(2)山田 将矢(池田)74・61・リンク新((2)37・36(2)37・25)
(3)榊原 一輝(帯南商)75・317((3)37・72(4)37・597)
(4)松井 大和(鹿追)75・44((5)37・81(5)37・63)
(5)町 光二郎(帯柏葉)75・647((10)38・06(3)37・587)
(6)石川 斗来(白樺学園)75・70((4)37・80(6)37・90)
(7)下坂明彦(帯三条)75・914((6)37・851(10)38・063)
(9)辻本一史(帯農)75・96((8)37・93(9)38・03)
(13)松本健太(白樺学園)76・60((13)38・36(13)38・24)
(14)水野正也(芽室)76・74((14)38・43(14)38・31)
(17)水野達喜(帯三条)77・54((17)38・83(16)38・71)
(22)齋藤尚吾(池田)79・01((22)39・48
(23)39・53)
(30)及川忍(帯農)80・20((29)40・08(27)40・12)
※▽1回目
(32)関井瞭(帯南商)40・24
(45)長崎翔(帯工)41・44 関井と長崎は2回目に進めず

◇5000メートル(カルテット)
日本記録   平子 裕基(開西病院)6分21秒98
日本高校記録 ウィリアムソン師円(山形中央高)6分24秒81
大会記録   中村 奨太(駒大苫小牧高)6分40秒41
リンク記録  松尾  駿(八戸西高)7分3秒37
(1)山本 大史(八戸西)7分6秒04
(2)菊池 耕太(長野・小海)7・8・68
(3)伊藤 貴裕(市立長野)7・9・90
(4)東城 拓也(白樺学園)7・10・04
(5)土屋  陸(長野東)7・10・65
(6)丸山 幸汰(長野・東海大三)7・16・61
(8)岡田翔(帯工)7・19・25
(12)大西祐輔(池田)7・24・73
(14)小野塚宏次郎(白樺学園)7・26・02
(17)橋本萌生(帯南商)7・28・38
(19)大竹拓三(駒大苫小牧-芽室中出)7・31・30
(21)河野綜太(帯農)7・31・76
(22)松崎翔(池田)7・31・85
(25)井上一樹(釧路高専-帯八中出)7・32・82
(29)中村開哉(帯農)7・38・95
(34)高橋凌(帯工)7・43・67
(40)堀川尊広(芽室)7・52・296
(42)木村僚玖(芽室)8・1・17
(49)井出歩夢(本別)8・28・31

【女子】
◇500メートル
日本記録   小平 奈緒(相澤病院)37秒29
日本高校記録 高木 美帆(帯南商高)38秒75
大会記録   押切美沙紀(駒大苫小牧高)39秒80
(2本合計) 押切美沙紀(駒大苫小牧高)79秒85
リンク記録  小平 奈緒(長野・伊那西高)40秒95
(1)浅野 実久(帯南商)82秒23((1)41秒25(1)40秒98)
(2)藤森 美希(長野・佐久長聖)83・44((4)41・96(2)41・48)
(3)佐藤 真由(釧路江南)83・47((2)41・72(3)41・75)
(4)山田 梨央(長野・伊那西)84・08((6)42・08(4)42・00)
(5)原  茉畝(帯三条)84・23((7)42・17(5)42・06)
(6)川村 聖亜(白樺学園)84・30((5)42・07(7)42・23)
(7)虫狩光桜(池田)84・37((8)42・27(6)42・10)
(8)持田あかり(白樺学園)84・60((3)41・88(10)42・72)
(9)宇佐見鈴音(帯農)85・40((9)42・77(8)42・63)
(12)延与のどか(芽室)86・41((15)43・40(12)43・01)
(14)冨田夏未(帯農)86・46((14)43・37(13)43・09)
(16)延与ひより(池田)87・06((16)43・74(14)43・32)
(17)上鹿渡双葉(帯柏葉)87・599((17)44・17(17)43・429)
(24)薩田結華(帯三条)90・109((24)45・23(24)44・879)
(26)森夏々子(帯南商)90・21((26)45・31(26)44・900)

【フィギュア】
斉藤38位で フリー逃す フィギュア女子SPA組
(22日・名古屋市)
 第1日は女子のA組の47人がショートプログラム(SP)を行った。十勝の4選手のトップを切って斉藤由姫(白樺学園2年)が演技。27・46点で38位となりフリー進出を逃した。3グループに分かれたSPは24日まで行われ、上位24人が25日のフリーに進む。

(上位3位と関係分)
【女子】
◇ショートプログラム
▽A組

(1)土橋亜海(北海)55・41
(2)松田悠良(愛知・中京大中京)52・25
(3)竹野比奈(福岡・沖学園)52・07
(38)斉藤由姫(白樺学園)27・46

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