無人飛行機大樹で実験 大阪府立大の砂田助教授ら
【大樹】大阪府立大学(堺市)の工学部航空宇宙工学科の砂田茂助教授や得竹浩助手、学生らによる無人機飛行試験が25日、町多目的航空公園で行われた。同大学が同公園を利用するのは初めて。コンピューターで制御された発泡スチロール製の小型飛行機がプログラム通りに飛行するかどうかなどの実験を繰り返し、データを取った。(北雅貴)
砂田助教授らは小型で軽い飛行体にカメラを搭載、自律飛行で目的地を撮影するなど災害時に現場の救助に役立てることを目的に研究。これまでに同大のグラウンドや岡山県の飛行場などで実験を行っていたが、広大な面積を持ち、各航空関係の実験の実績がある大樹町の町多目的航空公園で実験を行った。
実験は2種類実施。GPS(全地球測位システム)が取り付けられたセンサーを搭載した重さ270グラム、全長約40センチの無人飛行機を手で投げて離陸させ、高度20メートルで5つのポイントを回る計1キロの飛行を試みた。また、カメラを取り付けた小型の簡易ヘリコプターを上空60メートルまで真上に飛ばし、風向や風速の影響を調べたほか、写真を撮った。
詳細な結果は大学に持ち帰って調べるが、砂田助教授は「風の影響を調べることができて満足。今後、ローターの推力や制御の精度を上げたい」とし、「敷地面積が広く実験がスムーズにできたので、今年の夏にもまた利用したい」と話していた。