全道高体連 バレー 帯南商女子初の全国へ
全道高体連大会は各地で競技を行い、17日午前のバレーボールは女子の帯南商が準決勝で旭川実をフルセットの末に撃破、初のインターハイ出場を決めた。バドミントンは16日の北北海道個人戦ダブルス女子で高橋沙世・谷口亜里紗組(帯大谷3年)が準決勝で勝利、全国行きを決めると決勝も制して初優勝を遂げた。同男子も中鉢隼人・清水誠也組(帯大谷2年)が準優勝、インターハイ行きを決めた。剣道団体戦で帯南商女子は十勝勢として32年ぶりの3位入賞だった。卓球男子は荒秀典(上士幌中出)が所属する旭川実が優勝、金田法子(札内東中出)が所属する札幌大谷が準優勝、全国行きを決めた。
(大野篤志、岡部彰広、宮木宗久)
(16、17日・岩見沢スポーツセンター)
17日は男女決勝トーナメントの準決勝以上を行った。前日の2回戦で名寄、準々決勝で岩見沢西をストレートで下して準決勝に進出した女子の帯南商は旭川実と対戦し、競り合いながらも第1セットを25−22で奪うと、第2セットはサーブカットの乱れから失点し17−25で失ったが、第3セットは最後まで集中力を切らさず25−21で勝負を決め、同校初のインターハイ出場、十勝勢女子としても帯三条以来38年ぶりに決勝進出し、インターハイ出場を決めた。午後からの決勝では頂点を目指し、札幌大谷と対戦した。
16日の2回戦から出場した帯大谷は旭川商にフルセットで競り合ったが1−2で惜敗し、男子の白樺学園も旭川西に0−2で敗れ、準々決勝進出はならなかった。
最後まで集中競り合いものに
○…帯南商は十勝勢女子として38年ぶりとなる決勝進出を懸けて旭川実に挑んだ。フルセットの競り合いで最後まで集中力を発揮、初のインターハイ出場を決めた。
第1セット序盤からシーソーゲームとなったが、堀部美紗(1年)がサービスエースを奪うと、國府加那衣(2年)、会田真由(同)がスパイクを決め、リードを保ってものにした。第2セットは相手サーブに崩され、サーブカットから攻撃につなげられず落としたが、第3セットは2点をリードされたものの、山野辺唯主将(3年)を中心に一丸となってレシーブで粘って12−12と追いついた。その後は相手スパイクに苦しんだが、流れを引き寄せ逆転に成功。25−21で勝利して選手たちはコート上で喜びを爆発させた。
國府は「相手が強いという印象を初めは持っていたが、第1セットを奪えたのでいけるという気持ちになった。相手ブロックは高くてもすき間があったので狙ってスパイクを決めることができた」と喜びに興奮気味。山野辺主将も「自分たちが崩れなければ必ず勝てると強い気持ちで臨んだ。リードされても気持ちでは追い掛ける気持ちで最後まで集中できた」と満面に笑みを浮かべた。
「インターハイに行くなら一番で行きたい。気持ちを引き締めて、自分たちのプレーを貫きたい」と山野辺主将。頂点を目指し、午後からの札幌大谷戦に臨んだ。
強烈な攻撃に粘るも一歩及ばず
○…男子の白樺学園は決勝トーナメント2回戦で旭川西のスーパーエース中田桂太郎(3年)の強烈なスパイクを止められず、粘ったものの19−25、26−28で惜敗した。
180センチを超える1年生も含め、3枚ブロックで対抗したものの中田のスパイクをブロックできず、レシーブでも拾い切れずに第1セットを失った。第2セットにはサーブカットから大和田遼主将(2年)がリズムよくトスを上げ、エース森亮輔(同)を中心にスパイクでポイントを奪い、シーソーゲームとなり、ジュースまで持ち込んだが、あと一歩及ばなかった。中村康弘監督は「頑張ったとは思うが、粘って拾い切れず、長身1年生のブロックも生きてこなかった」と振り返った。
1、2年生中心のチーム内で声を張り上げ、活気づけてきた佐々木達也と渡部拓也の3年生2人は、「きょう出し切れなかった部分もあるが、この3年間で精神的に強くなれた。後輩たちには気持ちを鍛え、レシーブ力を付け、春高に行ってほしい」と若いチームの今後の成長に期待。「時間をかけてじっくりと育てていきたい」(中村監督)「これからもっと強くなれる」(大和田主将)と、チーム一丸となってのレベルアップを誓っていた。
リズムつかみ切れず惜敗
○…女子の帯大谷は旭川商相手に最後まで粘ったが、攻撃のリズムをつかみ切れず、フルセットで敗れ、2年連続の準決勝進出はならなかった。
第1セットは失ったものの、10点差から追いつくなど粘りを見せた帯大谷は、第2セットでは佐藤るみ(2年)と蛸嶋かおり(同)のサーブで相手を崩し、恩田麻也(3年)がブロックアウトを決めるなど勢いに乗り25−17でものにし、「自分たちの納得のいくプレーができた」(澤田麻由主将、3年)と振り返る。第3セットは出だしは好調さを維持していたものの、相手にブロックを読まれてフェイントを使われて、拾い切れず22−25で振り切られてしまった。
あと一歩で敗れ、澤田主将は「悔いが残る結果になってしまった」と話すが、山川和絵監督は「結果的には選手たちは悔しい思いをしたが、これまで苦しい思いをしながらも頑張ってきた。一番伸びたチームだった」と健闘をたたえる。
9月には私学大会全道予選(札幌)があるため、3年生の引退はもう少し先になるが、新チームの体制づくりとともに再起を誓っていた。