ギネス記録更新60艇 再挑戦で成功 十勝川イカダ下り
世界一長い連結イカダに挑む「十勝川イカダ下り」が7日行われ、60艇(1艇4人)に240人が乗り込み、午前8時半すぎ、帯広市と音更町を結ぶすずらん大橋の上流にある帯広側(右岸)中州からスタートした。全長133.27メートルに及ぶ大連結。しかし、開始から約5分後、川の蛇行する急流に巻き込まれ、44艇と45艇の連結具が外れる不運に見舞われたものの再挑戦して成功した。
「今年も失敗か…」「もう駄目だ」。昨年も同じく60艇に挑戦して失敗した経緯がるため、船上の参加者だけではなく、統括キャプテンの藤堂博実行委員長もため息をもらしたが、実行委員の素早い行動と判断で、水上で再連結を試みることを決断。45艇以下の参加者は、腰まで川につかりながらイカダを押して歩き、前方で停止していた44艇目との連結に成功、再出発にこぎつけた。
途中の出発地点からギネス記録の区間1.7キロ以上を無事に下り、新記録の要件は全て満たした。2艇目に乗った帯広市内の会社員浦島将貴さん(25)は「一度は連結が外れて終わったと思ったが、再出発で達成できてうれしい。いい思い出になった」と喜んだ。
11年前に樹立したギネス記録の56艇を上回り、藤堂実行委員長は「予想外のトラブルもあったが、私は成功と判断している。最終的には申請するギネス社の判断を待ちたい」と話した。(中津川甫)