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加工食品、販路拡大の「足掛かりに」 バイヤーズミーティング

東京のバイヤーに商品を売り込む十勝管内の参加者(右)

 日本政策金融公庫帯広支店(野頭賢一支店長)は28日、帯広市内のとかち館で、十勝・根釧管内の食品加工に取り組む生産者と全国のバイヤーをつなげる商談会を開催した。食品全般の値上げを背景に、地方の特産品の売れ行きが鈍る中、参加者は販路拡大を目指して積極的に商品を売り込んだ。

物価高で苦戦「工夫が必要」
 コロナ禍で停滞した食品の動きを活性化しようと、2021年度に開始。今回は乳製品、農産・海産物加工品を手掛ける9社(JA含む)が参加した。東京、秋田、札幌、帯広のスーパーマーケット、食品卸、ホテル、飲食業などのバイヤーとの商談に臨んだ。

 ナチュラルチーズを製造・販売する十勝野フロマージュ(中札内村)は初めての参加。赤部順哉社長が定番のカマンベールやブリーチーズを売り込んだ。

 赤部社長は「コロナが明けてもなかなか商品が動かない。首都圏の富裕層や海外をターゲットにしなくては。(商談会は)その契機になれば」と述べた。

 都内で高級スーパーを展開する信濃屋食品の鈴木誠統括本部長は商談会の常連。価格高騰の世情を踏まえ、「北海道・十勝のイメージだけでは売れない。少人数の世帯向けに内容量を減らして価格を維持するなど、買いやすさともうけを両立させる工夫が必要」とアドバイスしていた。

 野頭支店長(農林水産事業統括)は「この日限りではなく、継続的に連絡を取り合い、パイプを太くしてほしい」と話していた。(能勢雄太郎)

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