キリンの新居が完成、24日から"貴重"な内覧会も おびひろ動物園
おびひろ動物園(稲葉利行園長)の新キリン館が9日、完成した。キリンが快適に過ごせ、来園者に魅力を最大限伝えられるよう配慮。24、25、31日と9月1日に、来園者向けに内覧会を行い、バックヤードも含め特徴を紹介する。担当飼育展示係の片桐奈月さんは「今後ないかもしれない貴重な機会」と参加を呼び掛けている。(北村里沙)
キリン館は同園初の2階建て獣舎。鉄筋コンクリート造り、延べ床面積607平方メートル(うち観覧スペース150平方メートル)。悪天候でも冬でも近くでキリンを観察できるよう、吹き抜けのガラス張り展示室を設けた。事業費は約5億8600万円。
片桐さん自ら構想を練り、キリンにも優しい構造にしている。飼育室は3室で、それぞれ現在の3倍を超える広さ。本来の姿に近い行動を引き出すエサのつりかごを用意し、足や膝が痛くならないよう床の一部に砂を敷き詰めた。
同園ではアミメキリンのメープル(雄、9歳)とユルリ(雌、7歳)、子のユメタ(雄、2歳)を飼育している。3頭を新たな獣舎にならすため、キリン館での一般公開時期は未定。冬季開園での公開を目標としている。キリン目線で観察が可能な2階外側の通路のみ、近く通行可能とする予定。
内覧会では片桐さんらが、こだわった点とその狙いなどを解説する。各日午後2時から約30分間。開始15分前からキリン館入り口前で整理券を配布する。24日は先着40人、ほかは先着20人。
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