十勝機動警察隊が逮捕術全道一 道警大会で6年ぶり優勝
犯人逮捕の技術を競う「北海道警察逮捕術大会」の団体第2部(署員50人以上100人未満)で、十勝機動警察隊(箱崎和好隊長)が6年ぶりの優勝を果たした。メンバーは「治安を維持し、住民に安全と安心を届けたい」と語り、優勝を糧に業務への意欲を高めている。(菊地正人)
大会は5月29日、札幌市の北海きたえーるで開かれ、団体第2部には全道24チームが参加した。逮捕術は、武器なしで戦う「徒手対徒手」、長さの異なる竹刀状の武器で戦う「警棒対短刀」と「警棒対警杖」の3種目で争う。各種目で一本を取った数の多いチームに1点が入り、得点の多い方が勝利する。
十勝機動警察隊は、監督の桐山知彦中隊長(48)、先鋒(せんぽう)の大童隆一巡査部長(37)、中堅の佐藤奨一郎巡査部長(37)、大将の原友宏巡査部長(39)が出場した。
トーナメント方式で行われ、栗山署を2-1、網走署を2-1で下し準々決勝へ。倶知安署に2-1で勝利すると、準決勝も伊達署を1-0で退けた。決勝は深川署と1-1となったが、一本獲得数の差で優勝を決めた。
4人は優勝の要因を「チームの結束力」と強調する。ランニングや坂道ダッシュ、体当たりや試合稽古などを日々重ね、当日は「全員がそれぞれの役割を果たせた」という。
桐山中隊長は「優勝を目標に1カ月前から厳しく訓練してきた。結果に結び付いて良かった」、大童巡査部長は「優勝を目指していたが、まさかという思い。良い結果となってほっとしている」、佐藤巡査部長は「19年の警察生活で初の優勝。純粋にうれしい。職務執行に生かしたい」、原巡査部長は「1カ月前からびっちり訓練してきた。一戦一戦大事にして得た最高の結果だ」と喜びを語った。
箱崎隊長は「十勝隊は体力も気力も充実している。結成時から優勝できると思っていた」と胸を張る。7月1日からは警察官募集も開始されることから、「これを機に警察を志す人が増えれば」と期待を寄せている。
同隊は2011年と18年にも優勝を果たしている。