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上士幌で熱気球体験付き宿泊 早朝に40分フライト

雲一つない晴天という最高のコンディションでフライトする熱気球

 【上士幌】上士幌町内の「カミシホロホテル」を運営するルイスミッシェル(丸山勇雄社長)は、1日2人一組限定の「熱気球フリーフライト体験付き宿泊プラン」の販売を開始した。3月末までの予約を受け付けている。「熱気球のまち」として知られる同町で、観光客が熱気球に搭乗できる機会はほとんどない。アドベンチャートラベルが十勝でも話題となる中、継続的なサービス提供を目指したい考えだ。(近藤周)

 町内では現在、七つの熱気球団体が活動するが、熱気球の運営会社はなく、夏のバルーンフェスティバルや冬のバルーンミーティングでのフライト体験以外には、日常で搭乗する機会はほとんどなかった。同ホテルの島田裕子支配人は「宿泊者からも熱気球に搭乗できないのかと声をいただいていた」と話す。

フリーフライト体験付きの宿泊プランを提供するカミシホロホテル

カミシホロホテルが1日1組プラン販売
 そこで、朝食と町営入浴券付き1泊2日の宿泊に、早朝のフリーフライト体験が付いたプランを造成した。1日1組2人限定で、価格は6万5000円(1人の場合は5万9500円)。昨年12月末から旅行予約サイト「じゃらん」で販売を始めた。地元の熱気球団体「Balloon team ZEN」(山下善優代表)が協力する。

 フライト体験は午前6時半にホテルラウンジに集合した後、町内の航空公園へ移動。熱気球の立ち上げを見学し、最高1500メートルまで上昇する40分間のフライト体験を行う。

最高1500メートル上昇「絶景楽しんで」
 14日、報道向けに行われたプレ体験搭乗に記者も参加。この日の気温は氷点下16度。外に出るのもはばかられる寒さだ。上空500メートルは北風で1000メートルまで上昇すると南西の風という条件もあり、離陸場所を航空公園西側の場所に変更した。極寒の中、熱気球の立ち上げを見学。バーナーの火が点火すると暖かさが周囲に広がった。

 いよいよ3人乗りの熱気球に搭乗。山下代表(45)の操縦で、あっという間に地面が遠くなり、500メートルまで上昇した。風と共に移動するため、地上にいたときよりも寒さは多少和らぐ。上士幌の雪原が目の前に広がり、目を奪われた。「こっちが大雪山系、あれが日高山脈です」と山下代表のガイド付きだ。

 1000メートルまで上昇すると南東の方向に太陽の光を反射してきらきらと輝く太平洋が見えた。「海や山々、ジオラマに見える街など、絶景を楽しんでほしい」と山下代表。40分間の空の旅は十勝の雄大な自然を存分に満喫できる。

 注意事項は自然が相手であること。悪天候の場合は体験はできないため山下代表も「運がすべて」と話す。また、氷点下16度の外の世界は想像以上の寒さで、記者もネックウオーマーをしていかなかったことを大変後悔した。ぜひ最上級の防寒対策で搭乗に望んでほしい。寒さを超えた先には絶景が待っている。

関連写真

  • 搭乗する気球の影がくっきりと雪原に浮かび上がる。奥は上士幌高の気球

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  • 立ち上げ中のZENの気球。風を球皮内に送り込んでいる

    立ち上げ中のZENの気球。風を球皮内に送り込んでいる

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  • 目の前に広がる十勝の雪原。真下には上士幌高校の気球が小さく見え、左奥には太平洋が見えた

    目の前に広がる十勝の雪原。真下には上士幌高校の気球が小さく見え、左奥には太平洋が見えた

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