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なり手減や高齢化の里親 制度普及へ初のフォーラム

里親制度の周知を目指し初のフォーラムを開く里親会の吉方会長

 【幕別】十勝地区里親会(吉方伸一会長)は9月2日、幕別町千住の幕別百年記念ホールで、里親制度の普及促進に向けたイベント「とかち里親リクルートフォーラム」を初めて開く。家庭の事情で親元で暮らせない子どもを養育する里親だが、高齢化や将来的な減少が課題になっている。吉方会長は「子どもたちの未来のためにも、多くの方に足を運んでもらい、里親制度について関心を持っていただけたら」と呼び掛けている。

 里親制度は、死別や病気、虐待などのさまざまな事情により、実家庭で暮らすことのできない0~18歳の子どもたちを、行政が里親に委託する制度。

 帯広児童相談所(中村育恵所長)によると、管内の里親登録者は4月末時点で77人。前年同期と比べ2人減少にとどまるが、登録者の大半が60歳以上となっている。同所の七條公英地域支援課長は「ここ数年、里親の高齢化が進み、将来的に多くの減少が見込まれる。(高齢だと)登録していても実際には子どもを受け入れることが難しい場合もあるので、里親の増加は急務」と説明する。

 里親になるには、各都道府県で実施される「養育里親研修」を受講して、「経済的に困窮していない」などの要件を満たせば登録できる。里親制度を多くの人に知ってもらおうと、今回初めてフォーラムを企画した。

 当日は道教育大釧路校で主に教育分野について研究している戸田竜也准教授が、「子どもたちの幸せのために私たちができること」をテーマに講演。その後、戸田准教授を交え、吉方会長や七条課長らが里親制度の重要性を説く、パネルディスカッションを行う。里子経験者も2人登壇し、自身の経験談などについて語る予定。

 吉方会長は「“親の愛”は子どもたちの健全な育成にとても重要。大人になった時、実家のように戻れる居場所があるというのも精神的な支えになる」と里親の重要性を語り、来場を呼び掛けている。

 参加無料。午後1時半から同3時半まで。定員は約100人。問い合わせ、申し込みは同所(0155・22・5100)へ。(山田夏航)

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