旧藤丸社員2人が道の駅で奮闘 音更 直売所でノウハウ生かす
旧藤丸の元社員、熊谷嗣幸さん(57)と小野寺綾香さん(28)が、3月30日付で道の駅おとふけ(愛称・なつぞらのふる里、音更町なつぞら2)の指定管理者である「オカモト」(帯広市、岡本謙一社長)に正社員として採用され、同道の駅内の直売所「なつぞら市場」で働いている。2人は地元百貨店で培ったノウハウを生かし、同道の駅の活性化に貢献しようと日々奮闘している。
2人は、旧藤丸でも地下の食品フロアを担当。当時から上司と部下の関係だった。1月に藤丸が閉店した後、3月にオカモト入りし、同道の駅のなつぞら市場に配属。熊谷さんはマネジャー、小野寺さんは担当職員として働いている。
熊谷さんは、1965年帯広市生まれ。旧中札内高校、札幌学院大学を卒業後、東京都内で働くなどし、40歳でUターンして藤丸の社員に。地下の食品フロアの担当課長として活躍した。
今は帯広市内に在住。勤務する同道の駅は15、16日に移転オープン1周年記念感謝祭を行い、2日間で1万974人(15日6292人、16日4682人)が来場してにぎわいを見せた。
同感謝祭で熊谷さんは、藤丸時代から付き合いがあった「かま栄」(本社・小樽市)と交渉し、同社の揚げかまぼこの出品にこぎ着けた。連日、大勢の来場者でにぎわい、熊谷さんは「多くの人に喜んでもらえてよかった」と話す。
小野寺さんは94年幕別町生まれ。旧幕別高校を卒業後、藤丸に契約社員として入社し、3年後に正社員となった。地下の食品フロアの地場産品コーナーやギフトコーナーの担当職員として汗を流した。
現在は幕別町在住の小野寺さんは「昔から付き合いのある十勝管内の業者の方々と道の駅で再会し、励ましの声を掛けてもらった」と笑顔を見せる。
オカモトからオファーを受けた熊谷さんが「いい職員がいる」と小野寺さんを紹介し、2人とも採用となった。なつぞら市場は、新鮮な地元の農産物、土産物など1000以上のアイテムを扱うが、2人は品ぞろえの管理、仕入れ、接客もこなす。
オカモトの黒川明彦専務(63)は「心強い2人の味方を得た。道の駅を盛り上げるために職務経験を生かしてくれることを大いに期待したい」と話している。
熊谷さんは「新しいチャレンジをさせてもらっている。道の駅を精いっぱい盛り上げたい」、小野寺さんは「以前の経験を生かせる職場で働くことができて幸せ。仕事にやりがいを感じる」と張り切っている。(内形勝也)