「楽曲制作サポートしたい」 帯広出身の元プロ老野生さん 音楽・ウェブ製作会社創設
2010年から13年まで活動し、USEN(有線)チャート7位を獲得したことのあるロックバンド「AshD soul(アシッドソウル)」で、ギター兼作曲を担当していた帯広出身の老野生(おいのしょう)朋廣さん(38)が市内でウェブ・音楽製作会社「inoveza」を立ち上げた。社名にはルーマニア語で「革新」の意味を込め、「今までの経験をフルに生かして頑張りたい」と意気込んでいる。(山田夏航)
老野生さんは1983年生まれ。帯広東小、帯広第六中、帯広大谷高卒。中学2年から趣味でギターに取り組む中、「上京してプロになりたい」と考え、札幌市内の音楽専門学校に進学。在学中にアルバイトで資金をため、卒業後、東京都内で活動していた同専門学校の先輩が所属する「AshD soul」の前身バンドに加入することに。名前を変更した同バンドは全国ツアーを興行するほどの人気を誇った。
「800人入る大阪のライブハウスで演奏したこともある。盛り上がりもすごくて本当に楽しかった」と老野生さんは当時を振り返る。しかし、メンバーの一人が体調を崩したことで、同バンドは活動を無期限休止することになった。
HP作成学ぶ
その後、16年にウェブ製作会社に就職。ここでホームページ(HP)作成の基礎を学ぶと同時に、HPによるマーケティングの重要性を把握した。「せっかくHPを作っても、更新せずに放置している企業がいくつもあった。上手に運用することで商品の売り上げなど、利益も変わってくるのにもったいないと考えていた」と話す。
バンドマン時代に作曲、編曲のスキルを身につけ、HP作成のノウハウも覚えた老野生さん。今までの経験を最大限に生かすため、9月に起業した。音楽製作ではアカペラなどのデモ音源さえ送ってもらえれば、フルアレンジして商品レベルにまで仕上げるといい、HP作成では商品提供後も顧客に対し、今後の運用をサポートするという。
「感動味わって」
「曲を初めてリリースした時の喜びはすごかった。バックバンドがいないといった理由で曲を完成できない人は、ぜひ当社を利用して、世の中の人に聞いてもらう感動を味わってほしい」と老野生さん。HP作成に関しても「それぞれに合った最適な対応をする」と自信を示す。
CMやPR動画のBGM作曲も行う。詳細は同社HP。