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河川敷無断伐採やめて 川西PG場に痕跡 「法に抵触、まず相談を」

川西PG場のそばに野積みされた枝や木片の数々(8日)

 「札内川・川西パークゴルフ場(川西PG場)」(帯広市川西町基線)を利用する有志が、コースに隣接する樹木を無断で剪定(せんてい)したことに波紋が広がっている。河川法に基づく河川区域となるため、植栽や伐採は河川管理者の許可が必要。帯広開発建設部帯広河川事務所では、今回の剪定は「軽易な事案」と判断したが、生じた枝や木片の撤去は有志に求める考え。同所は「河川敷でこうした作業を行う際には、事前に相談を」とする。

 10月上旬。札内川と川西PG場の間の区域には、野積みされた枝や木片の束が40カ所以上も確認できた。PG場コースに隣接する区域の木々は、下部の枝などがきれいに払われ、樹木には、剪定された跡もくっきりと残っていた。

 川西PG場がある札内川左岸は、河川法で定められた河川区域。帯広市はこの区域の一部について、国から「土地占用」の許可を得た上で、2000年に川西PG場を開設。公園と同じく、誰もが利用できるPG場として、市民らに開放している。

 ただ、PG場コースに隣接する樹木がある区域は、占用許可区域外。河川法では、占用許可区域外での土砂採取や、竹木の植栽・伐採などは河川管理者となる国の許可が必要となる。

 有志は、川西PG場で活動するパークゴルフ同好会のメンバーら。代表の男性によると、昨秋から今秋にかけて、ノコギリやチェーンソーなどを使って断続的に枝の剪定を行った。

 代表の男性は「PG場の見通しや風通しが悪かった。『使いやすいようにして』などの声も寄せられ、利用者の環境を改善するために手入れした」とし、「樹木はPG場内にあると思った」と説明する。

 帯広河川事務所は14日までに、同市とともに状況を確認。PG場の環境に配慮した行為―などの事情を踏まえ、「軽易なもので、許可の対象にならない」と判断したが、「事前の相談や届け出が必要な行為」であることを説明したという。

 ただし、野積みされた枝や木片は、河川が出水し、野積みされた枝や木片が流れ出すと、被害が拡大するため、撤去を有志らに求める―としている。代表の男性は「『使いやすいように』との思いだったが、軽率だった。指示に従いたい」などと話す。

 十勝川水系の河川敷は憩いの場所だが、河川を管理する上で支障が生じる行為は、河川法で厳しく制限されている。同事務所は「河川管理者として状況や行為を把握する必要がある。作業などを行う際には事前に相談や届け出を」と改めて呼び掛けている。(松岡秀宜)

関連写真

  • 見通しや風通しが良くなった樹木だが、帯広河川事務所では「作業などの前に事前に相談を」とする

    見通しや風通しが良くなった樹木だが、帯広河川事務所では「作業などの前に事前に相談を」とする

  • 下部だけ剪定された樹木=10月8日

    下部だけ剪定された樹木=10月8日

  • 野積みされた枝や木片=10月8日

    野積みされた枝や木片=10月8日

  • 川西PG場に隣接する樹木。ノコギリやチェンソーで剪定された跡が残る=10月8日

    川西PG場に隣接する樹木。ノコギリやチェンソーで剪定された跡が残る=10月8日

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