スカイアースが札幌蹴球団に２―０快勝、横野主将先制ゴール　サッカー道リーグ第５節

【第５節・北海道十勝スカイアース―札幌蹴球団】スカイアースは前半１０分すぎ、ゴール前のフリーキックで相手ＧＫがはじいたボールを横野純貴（左）が蹴り込み先制ゴールを決める

　サッカーの第４５回道リーグ（道サッカー協会など主催）は２６日、各地で第５節を行った。帯広の森球技場では、北海道十勝スカイアースが札幌蹴球団に２－０で勝利した。「めむろサンクスマッチ」のホームゲームで、同マッチを企画した芽室町地域おこし協力隊員のＦＷ横野純貴ゲーム主将が町民らの声援の中で前半に先制ゴールを決めた。スカイアースは今季成績を４勝１分の勝ち点１３として首位をキープ、ノルブリッツ北海道ＦＣも勝利して勝ち点１２の１点差で追っている。スカイアースは７月１７日の第６節、新得町サホロリバーサイド運動公園広場で現在８位（最下位）の札大ＧＰと対戦する。（新井拓海、金野和彦）

◆めむろサンクスマッチ企画の横野、応援に応える先制ゴールでガッツポーズ
　この日の試合にふさわしい選手が前半１０分、先制のゴールネットを揺らした。フリーキックの好機で、ＭＦ水野匠弥の直接ゴールを狙ったシュートが相手ＧＫにはじかれるも、こぼれ球をＦＷ横野純貴が押し込んだ。ゴール後、横野のガッツポーズに、会場に応援に駆け付けた芽室町をはじめ十勝のファンは拍手と拳を掲げて応えた。

「めむろサンクスマッチ」に詰め掛けた観客が、芽室町地域おこし協力隊員のＦＷ横野純貴の先制点で喜びに沸く

　「めむろサンクスマッチ」と銘打たれた今回。芽室町の協力の下、町の地域おこし協力隊員を務める横野が、チームメートで元同町協力隊員の松尾雄斗の力も得て企画した。会場で配布する限定キーホルダーの手配や、試合運営を手伝う子どもたちとの橋渡し。会場への出店者など、関係各所と打ち合わせを重ねた。サッカー一筋に打ち込んできた横野にとって、今まで経験のない仕事に奮闘し、この日にこぎ着けた。「町の方々に感謝している。コロナで中止になることも心配した。（天候も）晴れてお客さんが来てくれたことがうれしい。大変だけど夢ある仕事」と横野はかみしめた。ただ、「だからこそ点をもっと取らないと」（横野）。早い段階で先制するも、その後は決定力を欠いた展開を反省した。

　中盤以降、やや停滞した雰囲気もあったが、後半ロスタイムに追加点。地元での特別な一戦でＦＷ田中正也がフリーキックでゴールを決めた。「フリーは練習で自分が一番決めていて、今回もイメージ通り。壁を越えたら球が落ちる」と、ＭＶＰに輝いた田中は確かな手応えで蹴り込んだ。

　ベンチで見守った城彰二ＧＭは「圧倒的に勝利しないといけないのかもしれないが、監督のコンセプトの『幅を使いながら前に攻めること』がある程度できていた。相手が下がって守備的に来ている中で、横野が決め切ったので楽な試合になった」と評価した。

試合後のイベントで、子どもたちとミニゲームを楽しむ（左から）嶋一駿、渡辺滉大、竹中広大。芽室小境域活動指導助手の竹中はＰＲ活動でも奮闘した

　試合後の選手は休む間もなく、会場に訪れた子どもたちとのサッカーを通した交流イベントに参加。試合で全力を尽くした選手も、控えの選手も、子どもたちに負けない笑顔と声で球を追う姿に保護者たちも沸いた。長野聡監督は「この裏にあの勝利がある（＝地元との密な交流の末に勝利をつかんだ）ことを（皆に）知ってほしい」。ホームで価値ある大きな白星をつかんだ。

（２６日）
◇第５節
北海道十勝スカイアース（４勝１分）　２（１－０　１－０）０　札幌蹴球団（１勝１分３敗）
ノルブリッツ北海道ＦＣ（４勝１敗）　３（１－１　２－０）１　日本製鉄室蘭（２勝１分２敗）
北蹴会岩見沢（２勝３敗）　４（２－１　２－１）２　札大ＧＰ（１分４敗）
ＢＴＯＰサンクくりやま（３勝２分）　６（４－０　２－１）１　ＡＳＣ北海道（１勝４敗）

◇リーグ戦順位
（１）北海道十勝スカイアース・勝ち点１３
（２）ノルブリッツ北海道ＦＣ・１２
（３）ＢＴＯＰサンクくりやま・１１
（４）日本製鉄室蘭サッカー部・７
（５）北蹴会岩見沢・６
（６）札幌蹴球団・４
（７）ＡＳＣ北海道・３
（８）札大ＧＰ・１

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