GWスタート! 交通は混雑、動物園など観光地に笑顔咲く
春の大型連休が29日、スタートした。新型コロナウイルス発生から3度目を迎え、今年は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置といった国からの移動制限が掛からない初めての連休。空の便や都市間バスは東京・札幌方面から久々の帰省や観光地に向かう人々で混雑。動物園など地元の行楽地も好天の下、親子連れらでにぎわいを見せた。
キリンと再会 笑顔おびひろ動物園
おびひろ動物園(帯広市緑ケ丘2、柚原和敏園長)は午前9時に夏季営業がスタートした。行楽日和となり、園内には動物たちとの“再会”を楽しむ子どもたちの歓声が響いた。
午前11時の帯広の最高気温は15・1度。開園直後から続々と家族連れが訪れ、獣舎内を歩き回るトラや今季仲間入りしたベニコンゴウインコを観賞したり、遊具に乗ったりして連休初日を満喫していた。高文連十勝支部の写真撮影会もあり、11校の約130人の生徒が動物たちにカメラを向けシャッターチャンスを狙っていた。
十勝では新型コロナの新規感染者の高止まりが続く。帯広市の細川みさとさん(34)は長男想真ちゃん(2)、次男想空ちゃん(11カ月)と来園し「母親が医療従事者で連休中も実家(根室管内中標津町)には帰れないので、動物園や近場の公園で遊びたい」と話していた。
柚原園長は「サクラも見頃なので、感染対策をして来園してもらえれば」とPR。コロナ対策のため恒例の開園セレモニーは昨年に続いて中止とし、GW期間中は動物との触れ合いも行わない。(澤村真理子)
予約率90%超 帯広空港
とかち帯広空港では29日、東京(羽田)発の便に搭乗した観光客や帰省客らが、大きな荷物を抱えて朝早くから続々と到着した。
一部航空会社はコロナ禍で計画運休を行っていたが、28日から平常通り運航。29日は東京から7便が帯広に到着し、座席の予約率はいずれも90%を超えた。
午前8時半ごろ、山口県山口市から母親と訪れた坂本心亮さん(17)は、静岡県などに住む親族や兄弟と空港で合流し、十勝に住む親戚宅に3泊4日する予定。コロナ禍で外出を自粛していた期間もあって、親戚が一堂に会するのは5、6年ぶり。「競馬場、十勝川温泉などを巡る予定。十勝を満喫したい」と話していた。
また、恋人の両親へのあいさつのため、神奈川県相模原市から恋人と一緒に帯広を訪れた牧田晃さん(28)は、「初めての北海道旅行でもあり緊張している。帯広名物を味わいたい」と話していた。
同日は午前中を中心に札幌-帯広間の都市間バスで満席が目立った。特急列車は下りで一部混雑。道東道は正午現在、渋滞の情報はない。(松崎篤嗣)