元関脇藤ノ川の化粧まわしなど常設展示 音更
【音更】大相撲の元伊勢ノ海親方(元関脇藤ノ川)で町出身の森田武雄さん(75)=東京都在住、日本相撲協会評議員=が町に贈った大相撲関連の寄贈品を集めた展示コーナーが10月27日、町武道館の玄関口にお目見えした。
森田さんは、音更小、音更中を経て角界入り(1961年初土俵)後に拓殖大学第一高校を卒業。小兵力士として今牛若丸、土俵の魔術師などの異名で親しまれた。最高位は西関脇で、通算成績403勝378敗、殊勲賞1回、敢闘賞2回、技能賞4回、金星4個。72年に26歳で引退。その後、伊勢ノ海親方として後進の指導に当たり、2011年に弟子の元前頭北勝鬨(帯広出身)に伊勢ノ海部屋と名跡を継承した。18年から協会評議員として活躍している。
また、東京音更会の会長を務めており、今でも町と親交がある。これまでに化粧まわし、トロフィー、敢闘賞や技能賞の盾などを町に寄贈している。
展示コーナーは町が棚を設置し、寄贈品の一部約十数点を並べた。また、現役当時の活躍を報じる新聞記事や写真も展示し、横綱大鵬から金星を挙げた取組の映像も放映するなどしている。
この日、森田さんは元町職員の茂古沼正樹さん(74)らと町武道館を訪れ、出迎えた小野信次町長、福地隆教育長らと完成したばかりの展示棚を見学した。
森田さんは「こんなに素晴らしい形で展示してもらい、うれしく思う」と感激し、小野町長は「音更が誇る力士を、展示棚を設置することでより多くの町民のみなさんに知ってもらう機会になれば」と話した。(内形勝也)