帯農ナイン現地入り淡路島で初練習、佐藤大海投手も好調 あす甲子園開幕
あす9日に開幕する夏の甲子園大会(第103回全国高校野球選手権大会)に出場する帯農ナインは、6日に関西入りし、翌7日、兵庫県淡路市内のグラウンドで“現地初練習”に臨んだ。午前8時から午後3時までの異例の長時間練習となったが「やっぱり練習しかない。(疲れへの対応は)まずは暑さとか湿気を一日たっぷり感じてから」(前田康晴監督)と充実の一日を過ごした。
帯広では午前に全体練習、午後に自主練習をしてきたが、現地ではハードな練習。このうち力を入れたのが、11日の初戦・1回戦で戦う明桜の最速157キロのエース風間球打(きゅうた)投手(3年)を想定した打撃だった。「気合を入れてやった。150キロを打つのに、まずは130キロをかなり高い確率で捕らえなければならない。2時間がっつりやった」と前田監督。差の20キロを埋めるために、バットを短く持つなどの対応をとる方針。「全員でないが、北北海道で打っていた選手は調子を維持している。向上も少ししているかなと思っている」と手応えも感じた練習初日となった。(岡部彰広)
◆2年生右腕の佐藤大海好調「球が伸びている」
2年生右腕の佐藤大海が調子を上げている。淡路市内で行った7日の初日の練習で約50球を投げ「球が伸びている。いい状態で臨めている」と口調も滑らかだった。
北北海道大会決勝の後半に指にボールが掛かる感触を取り戻して以来、自信も取り戻している。すでに相手打線・明桜の映像を確認し「自分のピッチングをすれば抑えられる」と意気込む。
佐藤の様子に前田監督もうれしい悲鳴を上げる。「球が速くなって心配。普通の投手になってしまう。ピッチャーは(速い)スピードが大事ではない。丁寧に投げることだ」。対戦相手の剛球投手を意識しつつ、いつものユーモアを交えながら期待を込めた。
ただ佐藤も速さで勝負する気はない。「先輩が去年、甲子園で勝ったのは相手を1点に抑えたから」と、昨夏の甲子園交流試合で、スローカーブなどを交えて好投した先輩投手を手本に、さらに投球術を磨く。