帯広百年記念館で「娘・レディ展」
十勝・帯広の観光をPRする「すずらん娘」や「とかち青空レディ」の歴史を紹介する「娘・レディ展」が、帯広百年記念館(帯広市緑ケ丘2)ロビーで開かれている。元青空レディの力丸亜希子さん(44)=帯広=が企画し、衣装や新聞記事で58年を振り返るユニークな展示となっている。27日まで。
現在は十勝観光連盟が認定する青空レディは、1964(昭和39)年の「第1回帯広氷まつり」に合わせて選ばれた「ミス帯広」が前身。
65年からはすずらん娘となり、観光PRの柱だった「とかちすずらんキャンペーン」の終了に伴い、95年から名称を変えた。ミス帯広は1代のみ、すずらん娘は30代続いた。青空レディは今年が27代目で、通算では58年の歴史がある。
力丸さんは10、11代と2年連続で務め、その後はラジオパーソナリティーなどで活動した。コロナ禍で出番が激減した後輩たちを気に掛け、活動機会を探る中で、その歴史や役割を再認識したという。「単年の活動と見られがちだが、帯広・十勝に根付いて観光振興へ一緒に歩んできた存在」と話し、同記念館の助言や市図書館の協力を得て資料を集め、活動を知ってもらう展示を企画した。
会場では、歴代のすずらん娘と青空レディを取り上げた新聞や雑誌記事をずらりと紹介。力丸さんが着用した夏と冬のコスチューム、就任時に受け取った認証盾などを並べた。知人で19代、20代青空レディの加藤かおりさん(帯広)も、平原まつりなどで着た浴衣を飾った。
「ミス」の歴史を丹念に調べ、50年代に帯広で選ばれた「ミス選挙」などの存在も掘り出して紹介。コロナ禍のイベント中止などで今年も活躍の場は限られているが、力丸さんは「SNS(インターネット交流サイト)による発信などもしている。知恵を絞って、新しい時代に合った活動をしていってほしい」とエールを送る。観覧無料。開場は午前9時~午後5時。(安田義教)