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酒拠点 畜大に完成 「碧雲蔵」秋にも一般公開

秋の一般見学を目指し、張り切るメンバーら。右から塚原社長、川端慎治杜氏、加藤取締役

 十勝緑丘=りょっきゅう=(帯広市、塚原敏夫社長)が、帯広市稲田町西2線15の帯広畜産大学敷地内に建設を進めていた上川大雪酒造(上川管内上川町、塚原敏夫社長)の酒蔵「碧雲蔵」の建物が4月30日に完成した。6月にも醸造作業を始める。一般見学は早ければ9月の開始を目指している。

 十勝緑丘は、酒造免許を持つ上川大雪酒造が主導。地元を含め6社の出資で昨年設立。塚原社長と大学が同窓のいちまるホールディングス(帯広市)の加藤祐功社長も取締役を務める。

 碧雲蔵は大学正門の南側で市道寄りの約6000平方メートルの敷地内に、木造一部2階建ての製造棟とセミナー棟(延べ床面積計約1200平方メートル)で構成。製造棟の醸造タンク(1本2000リットル)は13本あり、上川の1・5倍の能力を持つ。全体を見渡せるよう見学ルームも配置した。「蒸した米をクレーンでつり上げ2階で冷却するなど、効率的に移動作業できるよう動線に配慮した。上川の経験が生きている」と塚原社長。

完成した碧雲蔵。右は製造棟、左はセミナー棟。屋根は緑で落ち着いた外観が目を引く

 セミナー棟は大学講義など研究拠点のセミナールームがメインで、試飲などが可能となるよう調理スペースも確保。醸造した酒の購入も可能とする。隣接する屋根開閉式のガラスハウスではハーブ栽培などを計画している。

 昨年11月に着工。総工費約4億円。同社によると、5月中に備品の搬入後、製造許可を取得した後、醸造を始める。同時に見学ルームは大日本印刷(東京)と連携し、最新技術を導入して整備を進めていく考え。一般公開はその完成後となるが、新型コロナウイルスの感染状況によって時期が変更となる可能性もある。

 塚原社長は「拠点完成に身が引き締まる思い。地酒を通じ、畜大ととともに、十勝に貢献できるよう、まい進したい」と話した。(佐藤いづみ)

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  • ハーブなど栽培予定

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