町内唯一のスーパー1日限りの復活 豊頃
【豊頃】6月下旬に閉店した町内唯一のスーパーマーケットだった旧スーパーアグリ茂岩店の店舗で、1日限りの「歳末販売会」(町主催)が23日に開かれた。プレミアム付き商品券も利用可能で、来店した町民らが食料品や正月用品などの買い物を楽しんだ。
コープさっぽろ(本部札幌市)の協力を得て、移動販売車「おまかせ便カケル」も2台配置され、店内では特産品の販売が行われた。町内産の農産物や海産物、「互産互生」の一環で宮崎県日南市のミカンや、茨城県築西市のイチゴなども販売された。町社会福祉協議会(加藤敏会長)は、出張ほっとサロンを開設し、来店者に温かい飲み物や焼き芋を無料提供した。
この日は午前11時から午後3時までの営業時間内に、約150人の買い物客が来店した。町内在住の岡本フサ子さん(83)は「スーパーがなくなって本当に不便。今日はお茶やサケとば、正月用品も買った」と笑顔を見せた。祖母と来店した豊頃小学校4年の角田沙弥さん(10)は「お菓子を買ってもらった」と喜んでいた。
同店舗跡は現在、町が管理しており、営業再開に向けて新たな事業者と協議を進めている。お年寄りなど多くの町民らは一日も早い店舗の営業再開を待ち望んでいる。(広橋基嗣通信員)