ミニバレー交流で中国訪問へ 大樹
【大樹】道と中国の黒竜江省、ロシア・サハリン州の3地域によるミニバレーを通じた交流事業が3月4日から4日間、同省のハルビン市で行われる。初のスポーツ交流で、現地で実技指導などを行う全日本ミニバレー協会の小島秀俊会長(72)=大樹町=は「中国を訪問するのは初めて。ミニバレーで地域の住民同士が仲良くできれば、競技考案者冥利(みょうり)に尽きる」と訪問を心待ちにしている。
道は2017年6月、ハルビン市で3地域交流の推進に合意。昨年1月には札幌市で文化交流が行われた。その後、スポーツ分野での交流が検討され、すでにサハリン州で普及が進んでいた大樹町発祥のミニバレーに白羽の矢が立った。
道内からは道総合政策部の中島俊明国際局長ら10人が訪問する。十勝からは小島会長に加え、同協会会員でいずれも音更町に住む坂本勝明さん(74)、小松克博さん(68)、小椋淳子さん(66)、澤田菊代さん(64)の計5人が参加。サハリン州側は小島会長と親交の深いサハリン国立大のピョートル・パシュコフ教授(63)ら5人が訪れる。
現地では小学校や黒竜江大で講演や実技指導、交流試合に臨むほか、同省の体育局や外事弁公室で意見交換も行う。
ミニバレーはロシアや韓国で協会が発足し、カザフスタンやネパール、フィリピン、モンゴルなどでも普及。ジャパンカップにはこれまで、計41カ国の選手が参加している。
中国との交流は、02年に北大を主会場に開かれた「北東ユーラシアにおける身体活動、健康増進、地域振興の国際会議」で、小島会長が中国の研究者にミニバレーを紹介したが、本格的な普及には至っていない。
中国語版のルールブックは04年に作成済み。小島会長は「ミニバレーの理念の『であい・ふれあい・わかちあい』をまさに実践する形になる。中国にも競技が広がり、暮らしの豊かさや健康づくりにつながれば」と期待を寄せている。(松村智裕)