息災願い、春の七草 あす人日の節句
7日の「人日(じんじつ)の節句」を控え、十勝管内のスーパーなどでは「春の七草」商品が並んでいる。関係者によると、近年は7日当日に購入する人が増えている。
人日の節句は1年の無病息災を願い、朝に春の七草入りのかゆを食べる風習がある。正月料理で疲れた胃腸を休める意味もある。春の七草はセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ。
帯広市内のフクハラいっきゅう店では5日から売り場を展開。主力商品は神奈川県産の七草が入ったパック(429円)で、前年より150多い450パックを用意した。フリーズドライの七草(321円)や、おかゆとセットになった1人用の七草(同)も高齢者を中心に需要がある。
青果部門の安藤隆幸主任チーフは「商品の半数以上は7日に売れる。7日の朝ではなく、夜に食べる人が多いのでは」と話す。
藤丸地下食品売り場にある青果専門店「九州屋」でも、若い世代を中心に7日に購入する人が増加。七草セット(498円)は野菜価格高騰の影響で前年より2~3割ほど高いが、売れ行きは伸びている。今年は初めて、赤いダイコン(スズシロ)が入った華やかなデラックスパック(698円)も取り扱った。
「7日の夜に鍋に入れるなど、七草の食べ方も変わってきている」(多和田康利店長)という。(池谷智仁)